iPhoneの防水機能を徹底解説。水没故障の可能性は?
2021年12月28日
近年発売されたiPhoneには、防水機能が搭載されています。
防水機能のおかげで、より多様なシーンでiPhoneを活用できるようになりました。
さて、あなたはこの「防水機能」がどのようなものなのか、具体的にご存知でしょうか?
「防水=水没故障しない機能」だと思っている方は、ぜひこの記事を最後までお読みください。
ご依頼は来店・郵送どちらでも可能です。お電話やメールにて修理のご相談・無料お見積りも対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。iPhoneの詳しい修理価格等はiPhone修理のご案内ページをご覧ください。
■iPhoneの「防水機能」とは
・防水の規定
■防水の表記「IP」について
・防水機能が備わったiPhone一覧
・防水の仕組み
・iPhoneは完全防水ではありません
■真水以外の水濡れ
・お風呂
・海・プール
■iPhoneが水濡れしてしまったら
・まずは応急処置
・水没シールのチェック
・故障のチェック
■水没故障してしまったら
・Appleで修理
・キャリアで修理
・民間のお店で修理
■iPhoneの水没故障は、スマホ修理王にお任せください
iPhoneの「防水機能」とは
iPhoneに搭載されている防水機能とは、「一定の条件下でのみ、その機能を発揮する」というものです。
簡単に言えば、「あらゆる水分を防げるわけではない」「いつ・いかなる時でも防水できるわけではない」ということです。
防水の規定
iPhoneは、あらゆる水分を防水できるわけではありません。
ソーダ・ビール・コーヒー・紅茶・ジュースなどの「一般的な飲料」に耐性がある機種もありますが、iPhoneなどのスマートフォンでは基本的に、「真水」に濡れることを想定した防水機能が搭載されています。
また、「防水」と一口に言っても、その効果や度合は機種によってさまざま。
その防水レベルを表すのが、「IP〇〇」という表記です。
防水の表記「IP」について
防水機能があるiPhoneには、「IP〇〇」という記号が表記されています。
IPとは、「I」ngress 「P」rotection(侵入に対する保護)という意味。
このIPの後には2つの数字が記載されるのですが、左側の数字は防塵の度合い、右側の数字は防水の度合いをそれぞれ表しています。
例えば「IP68」だと、「防塵レベル6/防水レベル8」であるということ。
この数字が大きいほど、防塵・防水に対する保護レベルが高いということになります。
■IPの等級と防水に関する保護レベル
IPX0:防水性能なし
IPX1:垂直に落ちてくる水滴を防水できる
IPX2:垂直より左右15°以内からの降雨を防水できる
IPX3:垂直より左右60°以内からの降雨を防水できる
IPX4:全方位からの飛沫を防水できる
IPX5:全方位からの直接噴流を防水できる
IPX6:全方位からの強い直接噴流を防水できる
IPX7:iPhoneを水中使用しても水の侵入なし(水面下15cm~1m/30分間)
IPX8:水中使用が可能(モデルにより規定あり)
防水機能が備わったiPhone一覧
iPhone7以降のモデルには防水機能が備わっています。
IP等級が同じでも、防水性能が異なるものもあるため、お持ちの機種がどのような条件で防水機能を発揮するのかを確認してみましょう。
それぞれのIP等級は以下の通りです。(2021年12月時点)
■IP68等級 (深さ6Mまで/最長30分間)
iPhone 13
iPhone 13 mini
iPhone 13 Pro
iPhone 13 Pro Max
iPhone 12
iPhone 12 mini
iPhone 12 Pro
iPhone 12 Pro Max
■IP68等級 (深さ4Mまで/最長30分間)
iPhone 11 Pro
iPhone 11 Pro Max
■IP68等級 (深さ2Mまで/最長30分間)
iPhone 11
iPhone XS
iPhone XS Max
■IP67等級 (深さ1Mまで/最長30分間)
iPhone SE (第 2 世代)
iPhone XR
iPhone X
iPhone 8
iPhone 8 Plus
iPhone 7
iPhone 7 Plus
防水の仕組み
防水仕様のiPhoneは、特殊な防水テープなどを利用することで、内部に水が入らないような仕組みになっています。
つまり防水とは、「内部に水が入らないように防ぐ仕組み」のことであり、「内部に水が入ったときに故障するのを防ぐ」という意味ではないのです。
また、iPhoneの防水・防塵・防沫といった性能は、通常通りに使用していたとしてもどんどん低下していきます。
IPの等級がどれほど高くても、iPhoneの経年劣化が原因で水没故障してしまう可能性もあるのでご注意ください。
iPhoneは完全防水ではありません
上記の理由から、高い防水性能が備わったモデルであっても、残念ながらiPhoneは「完全防水」とは言えません。
水に濡れるような場面では、iPhoneの状態やIPの等級などをよく確認した上で使用することをおすすめします。
真水以外の水濡れ
iPhoneでは基本的に、「真水」を防ぐことを想定した防水機能を搭載していると前述しました。
それでは、真水以外の水濡れが起こるとどうなってしまうのでしょうか。
ここではよくあるシチュエーションとして、「お風呂」「海・プール」での水濡れについてご紹介します。
お風呂
バスタブに張ったお湯やシャワーは基本的に真水なので、お風呂での使用には何も問題がないように思えます。
しかし、入浴剤が溶けたお湯の中に落としたり、水圧の強いシャワーをかけたり、泡がついた手でiPhoneを操作してしまったりするのはNG。
特に石鹸やシャンプーなどの泡は、真水よりもiPhoneの中に入りこみやすい構造になっているので注意が必要です。
ただでさえすべりやすい浴室では、必然的に「うっかり」の事故が多くなるので気をつけるようにしましょう。
そしてお風呂での使用にはもうひとつ、温度という大きな落とし穴が。
Appleの公式HPでも、「iPhoneをサウナやスチームルームで使わないこと」「推奨される温度の範囲外、また極度に湿度の高いところで使用しないこと」と注意喚起されています。
iPhoneをはじめとするスマートフォンは、熱に弱いのが特徴です。
温度が上がった浴室内に持ち込むことでiPhone本体に熱が伝わり、バッテリーや内部基板にダメージを与えてしまう可能性があるのでご注意ください。
さらに注意したいのは、急激な温度変化。
温度の高い浴室から出て、冷たい外気に触れるなどの大きな温度変化にさらされると、iPhoneの内部に水分が発生し、最悪の場合は水没故障をしてしまうことがあります。
ゆっくりお風呂につかりながら音楽や動画を楽しむ方も多いと思いますが、故障が心配な方はお風呂での使用は控えたほうがよいかもしれません。
■関連記事
防水のiPhoneはお風呂も平気?使用時の注意点と対策について
海・プール
海水やプールの水には、強い塩分や消毒用塩素などの不純物が含まれています。
塩分が含まれた水は電気を通しやすいので、iPhoneの内部に入ってしまうと、基板の損傷やショートといった大きなダメージを受けてしまう可能性も。
また、塩分が付着した部分の金属が錆びてしまい、劣化や故障に繋がるというケースもあります。
内部基板は修理ができないことも多く、最悪の場合はデータが消えたり電源が点かなくなったりすることもあるので、海やプールでiPhoneを使用するときはじゅうぶん注意しましょう。
iPhoneが水濡れしてしまったら
防水機能が搭載されていても、水濡れは避けるに越したことはありません。
でもいくら気をつけていても、コップの水をこぼしてしまったり、大雨に遭遇してしまったりと、不足の事態は起こってしまうもの。
そんなときに慌てないよう、iPhoneが水濡れした際の対処法を確認しておきましょう。
まずは応急処置
①iPhoneの電源をオフ
何を差し置いても、まずはiPhoneの電源を切りましょう。
そうすることで、内部基板の破損やショートのリスクを最小限に抑えることができます。
②水分を拭き取る
特にホームボタンやイヤホンのジャック部分など、内部に水分が入りやすい場所は念入りに拭き取るようにしましょう。
ただし、iPhoneを振ったり風を当てたりして水分を出そうとするのはNG。
内部の水分が広がる可能性があるので、iPhoneはなるべく動かさずに乾かしましょう。
③SIMカードを抜く
SIMカードはiPhoneの要といっても過言ではありません。
SIMカードが無事なら代替機に差し替えて通信機能が使用することも可能なので、SIMカードを水濡れ破損させないようにすぐに抜いておきましょう。
水没シールのチェック
iPhoneには、「LCI」という液体侵入インジケータがあります。
これはいわゆる「水没シール」と呼ばれているもので、iPhoneの内部に水濡れがあると赤く変色します。
LCIの位置はiPhoneの機種によって異なるので、Appleの公式HPなどでご確認ください。
今はiPhoneに異常が見られなくても、この水没シールが赤くなっていると後々になって水没による不具合が起こる可能性も。
もし心配であれば、ぜひ一度スマホ修理王にご相談ください。
お問い合わせはこちら →
※故障内容によっては一部店舗でご対応できない場合があるので、予めご了承ください
故障のチェック
水濡れによって、iPhoneそのものにトラブルが生じる場合もあります。
主な症状は以下の通りです。
■iPhone本体が熱くなる
■iPhoneの電源が消えてしまう
■ディスプレイの表示がおかしくなる
■カメラを起動できない・表示がおかしい
■スピーカーからノイズが鳴る・音が鳴らない
これらの症状がある場合、すぐに修理に出すことをおすすめします。
水濡れによる影響は、じわじわと少しずつ表れることも多いもの。
少しでも違和感があるときは、迷わず修理店に相談しましょう。
水没故障してしまったら
「水に濡れてからiPhoneの調子がおかしい」
「LCIが赤く変色している」
そんなときは水没故障をしている可能性が高いため、1日も早く修理に出しましょう。
iPhoneの水没故障を修理するには、下記3パターンの方法があります。
①メーカーであるAppleで修理
②契約している通信キャリアで修理
③近くにある第三者修理店で修理
水没故障したiPhoneの修理には、ほとんどの場合高額な費用がかかります。
それぞれのメリット・デメリットをよく確認した上で、自分に合った修理方法を選ぶようにしましょう。
尚、修理に出す前には必ずデータのバックアップを取ってください。
※以下でご紹介する内容は、2021年12月時点の情報です
Appleで修理
iPhoneの水没故障は、Apple製品1年限定保証の対象にはなりません。
したがってAppleで水没故障の修理をした場合、最大税込77,480円の料金がかかることとなります。
また、これは水没故障のみの修理料金となるため、その他の故障・破損があった場合は別途費用がかかってしまうことも。
いずれにしても高額な費用がかかることは覚悟しておきましょう。
尚、AppleCare+に加入している場合は、税込12,900円(AppleCare+サービス料)で修理が可能です。
・AppleCare+に加入していれば安価で修理ができる
・メーカーならではの安心感がある
・最大で税込77,480円と高額な費用がかかる
・別途修理費用がかかる場合がある
・修理に何日もかかる
・データが消えてしまう
キャリアで修理
キャリア独自の保証サポートに加入している方は、キャリアで修理を依頼するのがお得です。
<docomo>
「ケータイ補償サービス(2019年6月1日以降からのサービス)」に加入している方は、iPhone購入から1年間は無料、2年目以降は上限税込5,500円で、iPhoneを修理することができます。
サポートに加入していない場合の修理料金は、Appleと同じで最大税込77,480円。
通常修理には1週間~10日かかりますが、東京・名古屋のリペアコーナーのみ店頭修理が可能で 即日または4日~7日程度で修理が可能です。
<au>
「故障紛失サポート with AppleCare Services」に加入していれば、税込12,900円で修理が可能。
預かり修理は約1週間かかりますが、一部店舗のみ店頭修理サービスを行っています。
サポートに加入していない場合で店頭修理サービスを行った場合の料金は、最大税込96,910円。
ただしサポート未加入で、スマートパス会員またはスマートパスプレミアム会員である場合は、「修理代金サポート(保険)」として、1回あたり10,000円(不課税)を限度とした保険金を受け取ることができます。
「修理代金サポート(保険)」は2年間に2回まで利用可能です。
<Softbank>
こちらも「あんしん保証パック with AppleCare Services」に加入していれば、税込12,900円で修理が可能。
新品の交換機を最短で当日中に配送してもらえるサービスもあるので、大変便利です。
また物損の修理を行うと、、修理代金分相当のPayPayボーナスが付与されるのも大きなメリット。
このサポートに加入していない場合は、税込42,700円~77,500円の修理費用がかかります。
(故障・修理内容により異なる場合あり)
<楽天モバイル>
「故障紛失保証 with AppleCare Services」に加入していれば、税込12,900円で修理が可能。
「つながる端末保証 by 楽天モバイル」に加入しているのであれば、毎年1回目が税込4,400円/同年内で2回目が税込8,800円で交換が可能です。
・サポートに加入していれば安価で修理ができる
・配送交換など、キャリア独自のサービスを受けられる
・一部店舗では即日~修理できる
・サポート未加入だと修理料金が高額
・別途修理費用がかかる場合がある
・店頭修理できるショップが限られている
・修理に何日もかかる場合がある
・基本的にデータが消えてしまう
民間のお店で修理
「比較的安い価格」「その場ですぐに修理してもらえる」
それが、民間のお店で修理を行う最大のメリットです。
例えばスマホ修理王なら、水没故障したiPhoneの修理を、税込9,800円から承っています。
もちろんデータを消すことなく、即日からの修理が可能です。
ただし第三者修理店の中には、粗悪なサービスを提供している悪徳業者がまれに存在します。
ほとんどがきちんとしたサービスを提供している優良店ですが、お店選びは慎重に行うようにしましょう。
・悪徳業者が存在する
・第三者修理店で修理をすると、メーカーやキャリアの保証・サポートの対象外になる
・その場ですぐに修理してもらえる
・メーカーやキャリアより修理料金が安い
・データは消さずに修理してもらえる
■関連記事
iPhone修理は非正規がおすすめ!危険や失敗を避ける方法を解説
iPhoneの水没故障は、スマホ修理王にお任せください
iPhoneの修理は、コストパフォーマンスが高い「第三者修理店」がおすすめ。
優良店を見分けるポイントは、主に以下の4つです。
①総務省登録修理業者である
②豊富な修理実績がある
③修理後のアフター保証サービスがある
④料金の提示が明解である
スマホ修理王なら、上記すべての条件をクリア。
全国に多数の店舗があり、多くのお店が各最寄り駅から徒歩5分程度でアクセスも良好です。
無料の相談・お見積りだけでも歓迎しているので、何かお困りごとがあった際はお気軽にご利用ください!
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※故障内容によっては一部店舗でご対応できない場合があるので、予めご了承ください
この記事の監修者
株式会社フラッシュエージェント
取締役 大橋光昭
1983年大阪府生まれ。OA機器販売営業、インターネット広告代理店のマーケティング職・新規事業開発職などを経て、2015年4月 株式会社ヒカリオを同社代表と設立。iPhone修理事業の担当役員として商業施設を中心に延べ14店舗(FC店含む)の運営に携わる。2019年7月 iPhone修理事業の売却に伴い株式会社ヒカリオを退職。2019年10月 株式会社フラッシュエージェント入社。「スマホ修理王」の店舗マネジメント及びマーケティングを担当。2020年4月 同社取締役に就任。