ウェラブルデバイスとしてのヘッドセット

2016年1月17日

ウェラブルデバイスとして未来を示しているのは何か。グーグルはメガネを提案し、アップルは時計を選択した。
指輪型というのも見たことがあるし、ネックレスタイプもあるようだ。これらに共通するのは視覚による情報伝達だ(指輪型は結局スマホを使う点で視覚)。
だが日常生活の中で視覚というリソースに余裕は少ない。目は常に使っているからだ。
メガネにしろ時計にしろ、一旦視覚のリソースを割いて使用する点で、あまり有効とは言えない。時計やメガネを見るために、本来見るべきものが見えなくなるからだ。視覚を割くということは、行動を一旦止めるということで、車の運転中などはもちろん、食事をしていても時計を見るためには一旦スプーンを置いて袖をめくるという行動が伴う。
安全性の問題とともに、人に余分な負荷をかけてしまう点でスマートとは言えない。
視覚による情報伝達の限界がここにある。実は有効利用できる余裕があるのは視覚よりも聴覚ではないかと思っている。耳は目ほど使っていない。目を閉じて1時間過ごせなくても、遮音状態ならむしろ静かで歓迎されるかもしれない。この聴覚のリソースを活かしたものがウェラブルデバイスの正解なのではないか。
 

こんな事を考えたのは最近片耳用のヘッドセットを購入したからだ。2000円も出せば100時間待ち受けで4時間の音楽再生が可能なものがすぐ見つかる。
Bluetoothでワイヤレスなので小さくて軽い。ふさぐのは片耳なので日常生活にほとんど支障はない。ウェラブルデバイスとしての条件はすでに整っているのだ。
ヘッドセットを活用するスマホアプリが開発されれば、その活用範囲は意外と広い。
電話や音楽は当然として、メールが着信したとき連絡先に入っているものは名前も読み上げてくれるとかなり便利だ。
必要だと思うメールだけスマホを出して見ればいい。
雨雲レーダーと連動して雨を知らせてくれたり、タスクやスケジュールを設定して時間や位置でアナウンスするなど、プッシュ型の情報通知に聴覚を利用するのはかなり有効だと思うのだ。
そして何より価格が安い。これだけはアップルウォッチもグーグルグラスも勝てないだろう。
未来のウェラブルデバイスの座にはアップルでもグーグルでもなく、名もないサードパーティが座っているかもしれない。

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