【iPhone】ショートカットの追加方法とおすすめのレシピを紹介
2024年4月9日
仕事や学校などで忙しい人ほど、よく使う機能のオン・オフをさっと済ませたい、思いついたときすぐに記録したいなど、iPhoneをもっと素早く簡単に操作したいと感じるでしょう。そのときお勧めしたいのがiPhoneの「ショートカット機能」です。
ショートカットアプリのアイコンは見たことがあっても、実際に使ったことがある人は少ないかもしれません。この記事ではiPhoneのショートカット機能の追加方法やおすすめのショートカットレシピを紹介します。
iPhoneにおけるショートカットとは?
iPhoneのショートカット機能とは、ショートカットアプリを使って複数の操作手順を自動的に完了させるための機能です。ユーザーが希望する操作を自由に組み合わせられるため、自分だけのショートカットが作れます。
ショートカットの作成にあたり、前提として知っておきたいのが「アクション」と「オートメーション」という要素です。ここではこの2つの要素について1つずつ解説します。
アクションとは
アクションは、1つのショートカットを構成する処理や操作、アプリの機能のことを指します。ショートカットでは1つ以上のアクションが必要で、複数のアクションを組み合わせれば一連の動作をワンタップするだけで実行が可能です。
ショートカットに組み入れられるアクションは、アプリ内で確認できます。アプリの使い始めは選べるアクションも少ないため、画面上部にある「+」から「+アクションを追加」ボタンをタップして必要なアクションを追加しましょう。
追加できるアクションには、iPhoneの機能だけでなくアプリやコンテンツの操作、インターネットのコンテンツやサービスの操作も含まれます。ショートカットを作るときは、各アクションの右にある「+」をタップして、操作の順序どおりに追加していきます。
オートメーションとは
オートメーションは、ユーザーの操作ではなく「イベントの発生」によってショートカットを実行させる機能です。実行のきっかけとなるイベントにはたとえば、ある時間に達する、ある場所を訪れた、アプリ起動したまたは終了したなどがあります。
そのためオートメーションは、待ち合わせの駅に到着したら自動的に友人のスマートフォンへメッセージを送信したり、仕事を始まる時間に呼び出し音を消して就業と同時に戻したりといった使い方をしたいときに便利です。
iPhoneでショートカットを追加する方法
iPhoneのショートカットを追加する方法は3つあります。状況に合わせた方法を採用し、ショートカットのメリットをできるだけ多く得られるようにしましょう。
ショートカットアプリのギャラリーから探す
ギャラリーとは、すぐに使えるようあらかじめ用意された多くのショートカットが掲載されているページです。ショートカットには個別に動作の内容などが簡単に解説されているため、求めるショートカットがあればそのままタップしてすぐに利用できます。
ギャラリーから追加する手順は次の通りです。
- ショートカットアプリを起動し、画面右下のギャラリータブをタップ
- 利用したいショートカットをタップして「ショートカットを追加」をタップ
- 画面左下のショートカットタブをタップ
- 追加したショートカットにある「・・・」をタップ
- 共有ボタン(四角形に上矢印のアイコン)をタップ
- 「ホーム画面に追加」をタップ=ホーム画面にショートカットアイコンが追加される
追加したショートカットは、動作の詳細について変更可能です。自分好みにアレンジしてみるのもよいでしょう。
ネットからショートカットレシピをダウンロードする
ショートカットはギャラリーだけでなく、ネット上にも公開されています。Googleなどの検索エンジンで「iPhone ショートカット レシピ」のようなキーワードで検索してみましょう。使えそうなレシピの紹介サイトや、まとめサイトが表示されるはずです。
ショートカットを利用できるようにするには、レシピをiPhoneにダウンロードしなくてはなりません。iPhoneでWebサイトを開き、ショートカットレシピのダウンロードリンクをタップすれば自動的にショートカットアプリが起動するため、あとは「+ショートカットを追加する」をタップすれば追加できます。
ただし、iOSのバージョンが14以前だと、上記の手順ではダウンロードできません。下記のように設定を変更する必要があります。
- 設定アプリを起動し「ショートカット」をタップ
- 「信頼されていないショートカットを許可」をオンに変更
ダウンロードしたショートカットも、動作の詳細は変更できます。必要なぴったりの動作ができるよう自由に調整しましょう。
自分で作成する
思うようなショートカットが見つからない場合は、自分で作成する方法もあります。手順は次のとおりです。
- ショートカットアプリを起動し、ショートカットタブで右上の「+」をタップ
- ショートカット作成画面で「+アクションを追加」ボタンをタップ
- カテゴリタブまたはアプリタブから利用したいアクションを追加
- (ショートカット名を変更する場合)画面上部のショートカット名をタップし、名称変更から名称を変更
- 画面右上の「完了」をタップ
- 共有ボタン(四角形に上矢印のアイコン)をタップ
- 「ホーム画面に追加」をタップ=ホーム画面にショートカットアイコンが追加される
おすすめのショートカット10選を紹介
ここではよく使われているおすすめのショートカットを10個紹介します。それぞれのサイトからダウンロードし、実際に使ってみてショートカットの便利さを体験しましょう。
1.Wi-Fiのオン・オフ切り替え
Wi-Fiはコントロールセンターでもオン・オフは可能ですが、iOS11から一時的なオン・オフしかできなくなっています。そのため完全にオフにするには本来、設定アプリでWi-Fi設定を変更しなくてはなりません。しかし、ショートカットを使えばタップするだけで切り替え可能です。このショートカットはタップすると、Wi-Fi接続があるときはオフに、ないときはオンにしてくれます。
2.Bluetoothのオン・オフ切り替え
Bluetoothのオン・オフはWi-Fiと同様コントロールセンターでも可能です。しかし、こちらもiOS11以降、一時的なオン・オフの切り替えしかできないため、完全にオフにしたいときは設定アプリから操作しなければなりません。
そこで、「Bluetoothのオン・オフ切り替え」ショートカットを使えば、タップするごとに、設定アプリにあるBluetooth機能のオン・オフを切り替えてくれます。設定アプリからの操作よりずっと簡単な操作が可能です。
iCloud:Bluetoothのオン・オフを切り替えるショートカット
3.節約モードの起動
バッテリーの残量が少ない場合や遠出するときなどバッテリー残量の減りを抑えたいときは節約モードの利用が有効ですが、「節約モードの起動」ショートカットを使えば、ワンタップで節約モードを起動できます。
iCloud:Super Low Power MODE(バッテリーの節約モードに切り替えるショートカット)
また節約モードへの切り替えは「バッテリー残量が20%を下回る」などをきっかけとしたオートメーションで自動化も可能です。作成は、次の手順で進めます。
- ショートカットアプリを起動し、画面下のオートメーションタブをタップ
- 「新規オートメーション」をタップ
- 「バッテリー残量」をタップ
- 「いつ」のゲージで起動するタイミングとなる残量の割合を調整し、右上の「次へ」をタップ
- 「新規の空のオートメーション」をタップ
- 「+アクションを追加」をタップ
- 検索窓に「低電力」と入力して表示される「低電力モードを設定」をタップ
- 「低電力モードをオンに変更」となっていることを確認し、右上の「完了」をタップ
4.充電完了までの時間表示
iPhoneを使用する上で、「満充電になるまであとどれくらい時間がかかるか」という情報は重要です。充電時間の目安がわかるショートカットを使えば、充電完了までの時間がわかるようになります。
できれば満充電しておきたいところですが、充電完了後もケーブルを接続し続けるとバッテリーに負担をかけてしまいます。
満充電のタイミングがわかれば、充電完了後すぐにケーブルを外すことができ、過充電を避けることができるでしょう。
5.WebページのPDF化
気になるWebサイトを後でゆっくり読んだり、誰かに読んでもらうために送ったりするときは、「PDFを作成」ショートカットを使うと便利です。このショートカットはタップするとブラウザであるSafariの共有ボタンで表示されるアクションに「PDFを作成」というメニューを作成します。
PDF化したいWebページを表示させて共有ボタンをタップし、次に「PDFを作成」をタップすると自動でPDFを作成し表示させるしくみです。
iCloud:WebページをPDF化するための共有ボタンメニューを作成するショートカット
6.記事などページの文字情報をすべてメモに保存
Webページの文字情報だけでよければ、iPhoneのメモアプリに保存するショートカットも便利です。後から読み返すためや保存用としても使える便利な機能です。
7.カレンダーへのメモ
手帳がわりに、予定をiPhoneのカレンダーアプリに入力している人も多いでしょう。ただ、カレンダーへ書き込むには、カレンダーアプリを起動し、日付を指定しなくてはなりません。ショートカットを使えば、アプリを起動しないでカレンダーにメモできます。
8.写真のリサイズ・トリミング
スライドショーや動画などに写真を使うとき、同じサイズへのリサイズやトリミングを使うことがあります。画像が多いと作業量が多く大変です。そのようなとき、この「写真をリサイズ・トリミング」ショートカットなら簡単にサイズをそろえられます。
初期設定では、クラウドストレージサービス「Dropbox」へ自動的にアップロードするよう設定されていますが、iCloudへのアップロードやメールによる転送といった別の設定への変更も可能です。
9.コピー履歴の確認
ExcelやWord、Web検索などでは文字や画像、ファイルなどのコピー&ペーストがよく利用されます。通常のコピーは直前のデータのみが対象で、それ以前のデータは改めてコピーし直すしかありません。しかし、この「Clipboard Manager」ショートカットを活用すれば、過去10回までのコピー履歴を確認し、再度コピーできます。
10.流れている曲の歌詞確認
J-POPなどを聞いていて、歌詞がうまく聞き取れずなんと歌っていたのか知りたいときは、Web検索で調べれば良いのですが面倒に感じる人も多いでしょう。そのようなときはこの「何と言っていましたか?」ショートカットを使えばワンタップで歌詞を表示してくれます。
iCloud:流れている曲の歌詞が確認できるショートカット「何と言っていましたか?」
このショートカットは曲名検索アプリ「Shazam」を使用するため、あらかじめアクセスを許可しておきましょう。
ショートカットを使いこなして快適なスマホライフを
iPhoneは実にたくさんの機能を搭載していますが、操作手順が多い、または何度も操作しなければならないと面倒に感じることもあるでしょう。そのようなときはショートカット機能を使って手順をまとめたり、特定の条件で自動的に操作させたりできます。
iPhoneでのショートカットは、ショートカットアプリを使って自分で作れますが、あらかじめアプリに登録されているギャラリーから、またはWebサイトから手に入れることも可能です。手に入れたショートカットは自分好みに自由に変更もできます。
よく使う機能や手順があったら、一度「ショートカットで簡単にまとめられないか」を考えてみましょう。作り方がよくわからないというときは、Webサイトのショートカットの詳細を見て、作り方を学ぶという方法もあります。iPhoneをより便利に使うため、ショートカットを活用しましょう。
この記事の監修者
株式会社フラッシュエージェント
取締役 大橋光昭
1983年大阪府生まれ。OA機器販売営業、インターネット広告代理店のマーケティング職・新規事業開発職などを経て、2015年4月 株式会社ヒカリオを同社代表と設立。iPhone修理事業の担当役員として商業施設を中心に延べ14店舗(FC店含む)の運営に携わる。2019年7月 iPhone修理事業の売却に伴い株式会社ヒカリオを退職。2019年10月 株式会社フラッシュエージェント入社。「スマホ修理王」の店舗マネジメント及びマーケティングを担当。2020年4月 同社取締役に就任。