100均の「USB Type-Cケーブル」の品質は大丈夫？注意点も紹介 | お役立ちコラム

 
iPhone15がUSB Type-Cケーブル対応になり、スマートフォンで使うケーブルは今後、USB Type-Cケーブルが主流になっていくと考えられます。ただ購入時に手に入るのは基本的に1本のみであるため、ケーブルを紛失した時や故障した場合は買い替える必要があります。

そのようなとき、安く便利に充電ケーブルを手に入れられるのがいわゆる「100均」、100円均一ショップです。ここでは100均ショップで買えるUSB Type-Cケーブルの、実際に使う上での品質や、注意点について解説します。

USBType-Cケーブルが買える100均一覧

USB Type-Cケーブルといっても、種類や性能は次の通りさまざまです。

要素	種類の例	選ぶときのポイント
端子	USB Type-CとUSB Type-A USB Type-CとUSB Type-C など	使用するデバイスの端子に合うものを選ぶ
長さ	0.5m、1.0m、1.5m、2.0m など	必要な長さに合わせて選ぶ
最大アンペア数	2.0A、2.4A、3.0A など	必要な充電スピードやACアダプタの性能に応じて選ぶ
ケーブルの色	白、黒、ゴールド、赤 など	好みで選んで可
その他	断線防止機能、データ転送機能、巻取り収納機能 など	使い方に応じて必要な機能を持っているものを選ぶ

これらの要素が変わると、価格も変わる可能性があります。下に紹介する100均ショップは、ラインナップも価格も異なります。それぞれUSB Type-Cケーブルの一例として、一つずつ紹介しましょう。

※以下に記載する2024年1月時点の情報です。

ダイソー

広島県に本社を置く株式会社大創産業の展開する100均ショップ「ダイソー」は、全国4,000店以上を展開しています。郊外店舗はもちろん、イオンやイズミ、イトーヨーカ堂などの大手販売店のテナントとして営業している店舗も多いため、比較的利用しやすいショップといえるでしょう。

ダイソーの店頭にあるUSB Type-Cケーブルの一つは、次のような仕様です。

• 端子：USB Type-CとUSB Type-A
• 長さ：1.0m
• 最大アンペア数：3.0A
• ケーブルの色：黒、ベージュ、ピンク
• その他：データ転送機能あり（USB2.0）
• 価格：110円（税込）

セリア

株式会社セリアは全国に1,900店舗以上の100均ショップを展開している岐阜県の企業です。毎日の暮らしで便利に使えるものを、主婦層を中心に子どもからお年寄りまで幅広い層に向けて開発しています。量より質を重視するポリシーからか、USB Type-Cケーブルのラインアップはあまり多くありません。

セリアにあるUSB Type-Cケーブルの仕様は次のとおりです。

• 端子：USB Type-CとUSB Type-A
• 長さ：0.5m
• 最大アンペア数：3.0A
• ケーブルの色：赤、白、ピンク
• その他：データ転送機能あり（USB2.0）
• 価格：110円（税込）

キャンドゥ

東京都の株式会社キャンドゥの100均ショップ「キャンドゥ」は、全国に1,200店舗以上を展開しているフランチャイズです。キャンドゥは独立店舗だけでなく、近年はイオングループと提携し、新しいライフスタイル提案型ショップを中心に出店しています。

キャンドゥで買えるUSB Type-Cケーブルはたとえば次のようなものです。

• 端子：USB Type-CとUSB Type-C
• 長さ：1.0m
• 最大アンペア数：3.0A
• ケーブルの色：白
• その他：データ転送機能（USB2.0）、発熱防止感知機能あり
• 価格：330円（税込）

100均で買えるUSBType-Cケーブルの品質

100均でType-Cの充電用ケーブルは購入できますが、その品質が気になる人もいるでしょう。ここでは100均で買えるUSB Type-Cケーブルの品質について解説します。

充電用としては十分

100均のUSBType-Cケーブルは充電用としては十分機能します。なかには充電性能が純正製品とほとんど変わらないものあるため、ケーブルを忘れてしまった時や紛失・故障時の代用品としては十分といえるでしょう。

データ転送は大量のデータを扱わなければ問題なし

100均のUSBType-Cケーブルでも、大量のデータでなければ問題なくデータ転送に使用できます。数MB程度のデータであればほぼ待つことなく転送可能です。大容量データだと転送に時間はかなりかかりますが、そうでなければ問題なく利用できる速度といえるでしょう。

100均の充電ケーブルを使用する際の注意点

100均のUSB Type-Cケーブルは、充電や小さめのデータ転送であれば、ほぼストレスなく使えるでしょう。しかし、より高価なケーブルとは異なるところもあるため注意が必要です。ここでは100均のUSB Type-Cケーブルを使用する際に、注意したいポイントを解説します。

耐久性が高くないことがある

1つめの注意点は、ケーブルの耐久性です。USB Type-Cケーブルは何度も抜き差ししたり、充電中に端末を動かし、引っぱってしまったりすると端子とケーブルの接続部分の接触が悪くなったり、端子の接続が緩んだりしがちです。

また、端子が同じでもあまり大きな出力で使うとケーブルやスマートフォン、充電器が熱を発し、最悪の場合故障してしまう可能性もあります。100均に限らずUSB Type-Cケーブルは、仕様を確認して保証されている範囲で使いましょう。

急速充電に対応していない商品もある

スマートフォンによって「急速充電」の仕様はさまざまですが、おおむね充電器の出力アンペア数が2.4以上であれば、いわゆる急速充電は可能です。ただしそのためには、たとえ充電器の最大アンペア数が2.4A以上でも、USB Type-Cケーブルが対応していなくてはなりません。

100均のUSB Type-Cケーブルでも「2.0A対応」だと、急速充電に対応していない可能性があります。もし急速充電のためのケーブルが必要な場合は、仕様を確認し2.4A以上に対応しているものを選びましょう。

データ転送に対応していない製品もある

2024年1月現在、100均で買えるUSB Type-Cケーブルの多くはデータ転送に対応しています。しかし、なかには対応していない製品もあるため注意が必要です。また一部の製品では「iPadには使用できません」「iPhoneではデータ転送できません」などと表示されている場合もあります。

このようなケーブルも、ほとんどの場合充電は可能です。しかし、データ転送にまで使いたい場合は、データ転送に対応しているかどうか仕様を確認しましょう。

ケーブルとACアダプタが別売りの場合が多い

USB Type-CケーブルはACアダプタとは別売りであることにも注意が必要です。ACアダプタを使用して充電したい方はお手元のACアダプタとつなぐことができる端子のケーブルを選ぶようにしましょう。

なかにはACアダプタと合体したタイプの充電器もありますが、これはデータ転送には使えません。ケーブルを選ぶときは、充電以外に使うかどうかも考慮する必要があります。

MFi認証がない商品が多い

MFiとは「Made For iPhone/iPad/iPod」の略で、文字通りiPhone・iPad・iPodで使えることをApple社が認定したことを示しています。そのためiPhoneなどのiOSデバイスに使うUSB Type-Cケーブルは、MFi認証があるもののなかから選ぶ必要があります。

とくにiPhoneやiPadで使うUSB Type-Cケーブルであれば、MFi認証があるかどうかも重要です。100均で買えるUSB Type-CケーブルにはMFi認証のないものが多く、そのようなケーブルを使うと、次のような問題の原因になるとApple社は紹介しています。

• デバイスを同期できない
• ケーブルが損傷しやすい
• コネクタの端子が外れ、高熱を持ったりデバイスと正常に接続できない
• iOSデバイスの損傷の原因になる

参考：Apple「iOSおよびiPadOSでのアクセサリの検証」

充電器が壊れた時の充電用なら100均充電ケーブルでも十分

スマートフォンの充電やデータ転送をよく利用するユーザーほど、対応しているUSB Type-Cケーブルが壊れたときに備えて、もう一つ用意しておく必要があるかもしれません。そのようなときは、100均ショップで選ぶという方法があります。

充電だけに使うのであれば、100均ショップのケーブルでも十分です。100均のUSB Type-Cケーブルは種類が多いため選ぶときは、端子の種類や長さ、色だけでなく最大アンペア数やデータ転送対応などの仕様を確認することが重要です。

とくにiPhoneやiPadの場合は、MFi認証サインのついているものでなければ、故障などの不具合の原因になる可能性があるため商品選びの際は十分な確認が必要です。