iPhoneをHDMI接続してもテレビに映らない!対処法を徹底解説

2023年7月3日

iPhoneは動画や画像を簡単に鑑賞できて便利ですが、映画などをテレビなどの大画面で見たくなることもあるでしょう。しかし、iPhoneの動画や画像をテレビで鑑賞しようと、HDMIケーブルで接続したが映らないので困ったという声もよく聞かれます。

そこで本記事では、iPhoneの動画像をテレビの大画面に映して見る方法や映らない場合の対処法などについて解説します。

iPhoneをテレビに接続する方法は2つある

iPhoneの画像や動画をテレビの大画面で視聴するには、iPhone本体とテレビ本体とをつなぐ必要があり、接続方法は有線接続と無線接続との2種類があります。2通りの接続方法の特徴は以下のとおりです。

〇有線接続の場合
iPhoneとテレビの有線接続は、無線接続のようなWi-Fi環境や設定作業が不要となっています。有線接続は、ケーブルさえつなげばOKでとても簡単な方法です。

iPhoneとテレビを有線で接続するには、iPhone本体にHDMI変換アダプタを装着した上で、HDMIケーブルをつないで接続する形式となってます。iPhoneには、HDMI端子がないため、HDMIケーブルを直接つなぐことはできず、HDMI変換アダプタが必要となります。

〇無線接続の場合
無線=ワイヤレスにて行うiPhoneとテレビとの接続方法を「画面ミラーリング」と呼びます。無線接続には、基本的にWi-Fi環境とミラーリングするための機器が必要です。

※Wi-Fi Directに対応したテレビやレシーバーであれば、無線LANルーター不要でミラーリングが可能です。

無線接続は、ケーブルが邪魔にならずスッキリとした環境で画面を鑑賞できる点が魅力です。ただし、画面ミラーリングをするための機器の設定や操作など、ある程度の知識が必要となります。

HDMIケーブルでつなぐメリットとデメリット

iPhoneとテレビを、HDMIケーブルを使って有線接続する方法では、無線接続のような面倒な設定が不要なのは大きなメリットです。また、iPhoneの画面とテレビの画面の画面ラグが最小限に抑えられるのもメリットといえます。

接続作業が簡単で画面ラグも少ない反面、ケーブルが邪魔に感じたり、ケーブルの長さで距離が限定されたりする点がデメリットです。また、HDMIケーブルやHDMIアダプタを持っていない場合は、事前に準備する必要があります。

iPhoneとテレビをHDMI接続しても映らないときの10の対処法

iPhoneとテレビをHDMIケーブルで接続しても、テレビ画面に何も映らないことがあります。ここでは、そのようなときの10の対処法を紹介します。

1.HDMI変換アダプタ1度取り外し再接続する

HDMI変換アダプタとケーブルまたはテレビ端子との接触不良となっているケースが考えられます。このような場合には、一度ケーブルを取り外して接続をやり直してみましょう。

HDMI変換アダプタの再接続は、以下の手順で行います。

  1. HDMI変換アダプタの電源を外し、iPhoneとテレビからHDMIアダプターを取り外す
  2. iPhone本体とテレビ本体にHDMI変換アダプタを接続する
  3. HDMI変換アダプタを電源に接続する
  4. iPhone画面に「このコンピュータを信頼しますか?」と表示されるので、「信頼」のボタンを押す
  5. 登録しているiPhoneのパスワードを入力する

2.iPhoneを再起動する

テレビ本体は正常で、iPhone本体のシステムに不具合が生じている可能性も考えられます。この場合は、iPhoneの電源を一度OFFにして再起動することで正常化するかもしれません。

iPhone本体の再起動は、以下の手順で行います。

  1. テレビ本体とiPhone本体からHDMIアダプターを取り外す
  2. iPhoneのサイドボタンと音量ボタンを、同時に長押し(iPhone8以前はサイドボタンのみ長押し)
  3. 「電源OFF」のスライダーをドラッグする
  4. 電源OFFを確認後、サイドボタンを長押しして再起動する
  5. iPhone本体にHDMIアダプターを装着してテレビ本体にHDMIアダプターを接続する

3.テレビの入力切替が「HDMI」か確認する

テレビ画面が真っ暗なままで何も映らないケースでは、テレビ側の入力が「iPhoneを接続したHDMI」になっていないことが原因かもしれません。このような際には、まずテレビ側の入力が「iPhoneを接続したHDMI」になっているかを確認してみてください。

確認の方法は、以下の手順で行います。

  1. テレビリモコンの「入力切替ボタン」を押す
  2. 「HDMI入力」を選択する
  3. HDMI入力ボタンが複数ある場合は別のHDMI入力ボタンを選択する

4.HDMIとLightningポートをきれいに掃除する

HDMIやLightningの端子に、ホコリやゴミが付着していて接続不良状態になっている可能性もあります。これを確認するために、HDMIアダプターとLightning端子、そしてテレビ側のHDMI端子に不純物が付着したり詰まっていたりしていないかを見てみましょう。

ホコリなどが付着していたら、エアダスターで吹き飛ばすか綿棒を使って取り除きます。

5.iOSを最新バージョンにアップデートする

iPhoneのiOSが旧バージョンのままだと、テレビ画面に映らない場合もあります。このケースでは、iPhoneのソフトウェアアップデートをすることで改善されるかもしれません。

iPhoneのソフトウェアアップデートは以下の手順で行います。

  1. iPhoneのホーム画面から「設定」を選択する
  2. 「一般」をクリックし「ソフトウェアアップデート」を選択する
  3. 「新しいアップデート」を表示して「ダウンロードしてインストール」を選択する
  4. パスワードを入力する
  5. 「今すぐインストール」を選択する

なお、iOSを最新バージョンにしたことで、テレビ画面が映らなくなることもあります。このケースでは、修正されたバージョンが公開されるのを待ちましょう。

6.コンピュータの接続を許可する

iPhoneをHDMIアダプターでテレビに接続した際に、iPhone画面に「このコンピュータを信頼しますか?」という表記が初回のみ表示されます。このときに「信頼しない」を選択していることが原因でテレビ画面が映らないのかもしれません。

このケースでは、以下の手順でiPhoneの設定を変更してください。

  1. テレビ本体に接続しているHDMIアダプターを取り外す
  2. iPhoneからもHDMIアダプターを取り外す
  3. iPhoneのホーム画面から「設定」を選択する
  4. 「設定」画面から「一般」を選択する
  5. 「転送またはiPhone/iPadをリセット」を選択する
  6. 「リセット」から「位置情報とプライバシーをリセット」を選択する
  7. パスコードを入力する
  8. 「設定をリセット」を選択する
  9. テレビにiPhoneをHDMIアダプターで再接続する
  10. iPhone画面表示の「このコンピュータを信頼しますか?」には「信頼」を選択する

7.AirPlayに自動接続する機能をオフにする

iPhoneの機能で「AirPlay」に自動接続がONの状態になっていることが原因となり、機能の重複によって不具合が生じている可能性もあります。このケースでは「AirPlay」の自動接続をOFFにすれば解決できるかもしれません。

「AirPlay」の機能をOFFにする手順は以下のとおりです。

  1. テレビ本体に接続しているHDMIアダプターを取り外す
  2. iPhoneからもHDMIアダプターを取り外す
  3. iPhoneのホーム画面から「設定」を選択する
  4. 「設定」画面から「一般」を選択する
  5. 「AirPlayとHandoff」を選択する
  6. 「自動的にTVへAirPlay」から「しない」を選択する

8.テレビに映らないアプリをアップデートする

iPhoneの画面を、テレビに映すためのストリーミングアプリの不具合が原因となっている可能性もあります。このケースでは、ストリーミングアプリをアップデートして最新バージョンにすることで改善するかもしれません。

ストリーミングアプリのアップデートは以下の手順で行います。

  1. iPhoneのホーム画面から「App Store」を選択する
  2. 画面下の「プロフィールアイコン」を選択する
  3. 「利用可能なアップデート」のリストから「画面が映らないアプリ」の「アップデート」を選択し実行する

9.HDMIアダプター、ケーブルを取り替える

HDMIアダプターやケーブルが破損している場合や、そもそも互換性のない製品を使用している可能性があります。また、テレビの解像度とiPhoneの解像度が異なっているのかもしれません。

このようなケースでは、以下の手段を試してみましょう。

  • Apple社のiPhone専用の純正Lightningケーブルでない場合は、純正品と交換してみる
  • テレビモニターの解像度を確かめて、iPhone側の解像度と異なっていたら、同じ解像度のHDMIケーブルと交換してみる
  • HDMIアダプターやケーブルが破損していた場合は新品と交換する

10.一時的な対処法としてWi-Fi経由で接続してみる

1~9までの方法を試してみて、それでも改善されない場合は、一時的な対処法として、iPhoneの「AirPlay」の「ミラーリング機能」を使い、Wi-Fi経由で無線接続してみましょう。この方法は「AirPlay」対応テレビであることが条件となりますが、HDMIアダプターが破損したケースにも応急処置として有効です。

「AirPlay」の「ミラーリング機能」の作動は以下の手順で行います。

  1. iPhoneをテレビと同じWi-Fiに接続する
  2. iPhone画面をスワイプして「コントロールセンター」(または「システムサービス」)を開く
  3. 「画面ミラーリング」(2つの画面が重なったアイコン)を選択
  4. 「ミラーリングするテレビ」を選択
  5. 「AirPlay」のパスコードがテレビに表示されたら、iPhone画面にパスコードを入力しOKを選択

※iOSのバージョンにより操作方法が異なる場合があります。

対処法を試してもiPhoneをHDMI接続できない場合

前項で挙げた対処法をすべて試してみても改善できない場合、iPhone本体の故障が原因となっている可能性もあります。iPhoneが故障している場合は、Apple Storeまたはキャリアショップ、あるいは第三者修理店などでのiPhone本体の修理を検討しましょう。

iPhoneがHDMI接続で映らないときは原因にあわせて対処しよう

本記事では、iPhoneをテレビにHDMIアダプター、およびケーブルでの接続でも画面に映らないケースでの原因や対処法について解説しました。テレビ画面に映らない原因に応じて適正な対処法をとるのが大事であることは言うまでもありません。

ただし、文中の対処法でも好転しないケースでは、iPhone本体の故障が考えられます。その場合は、iPhone本体の修理を考えてみましょう。

この記事の監修者

株式会社フラッシュエージェント

取締役 大橋光昭

1983年大阪府生まれ。OA機器販売営業、インターネット広告代理店のマーケティング職・新規事業開発職などを経て、2015年4月 株式会社ヒカリオを同社代表と設立。iPhone修理事業の担当役員として商業施設を中心に延べ14店舗(FC店含む)の運営に携わる。2019年7月 iPhone修理事業の売却に伴い株式会社ヒカリオを退職。2019年10月 株式会社フラッシュエージェント入社。「スマホ修理王」の店舗マネジメント及びマーケティングを担当。2020年4月 同社取締役に就任。

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