iPhoneのWi-Fiが遅い原因は?繋がらないときの対処法を解説
2023年3月1日
動画を視聴したりアプリをダウンロードしたりなど、大容量のデータ通信を行うときはWi-Fiの利用が便利です。Wi-Fiは通信の速度や品質が安定しており、データ量を気にしないで通信できるなど、ユーザーにとって大きなメリットがあります。
便利なWi-Fiだからこそ、速度が遅い、つながらないといったトラブルにはできるだけ早く対処したいものです。この記事では、iPhoneのWi-Fi通信が遅い場合の原因や対処法を解説します。
Wi-Fiが遅いのはなぜ?考えられる原因
もともとiPhoneをWi-Fi接続しており、問題なく通信できていたのなら、速度が遅い、つながらないトラブルは何かの原因で発生しています。ここでは、Wi-Fi通信で不具合が発生した場合に考えられる原因をiPhoneとWi-Fiルーターに分けて解説します。
iPhone側の原因2つ
まずはiPhone側で考えられる原因を考えてみましょう。iPhone側の原因は大きく以下の2つです。
- OSをアップデートしていない
- キャッシュが溜まっている
それぞれ詳しく解説します。
1.OSをアップデートしていない
OSが古いことでWi-Fiの速度が遅くなる可能性があります。OSのアップデートは、よりユーザーが快適で便利に使えるよう定期的に行われますが、自動的にアップデートされるわけではありません。Wi-Fiが遅いと感じたら、アップデートをし忘れていないかチェックしてみましょう。
以前、iPhoneのOSアップデートによる不具合が発生したこともあり、公開されてもすぐにはアップデートをためらうユーザーもいるかもしれません。しかし近年アップデートにおいて大きな不具合は少なくなっており、セキュリティ強化の面でもできるだけ早いアップデートが推奨されています。
OSのアップデートは、新しい機能の追加だけでなく重要なセキュリティ上の問題を解消するためにも実施されることのあるものです。公開されたらできるだけ早めにアップデートしておくことをおすすめします。
2.キャッシュが溜まっている
もしWi-Fiの不具合を感じるのがブラウザを使っているときに限定されるなら、ブラウザにキャッシュが溜まっている可能性があります。
キャッシュとは、閲覧したWebサイトにあったすでに読み込んだファイルのうち、ブラウザが一時的に保存しているものを指し、よく閲覧するWebサイトを素早く表示させるためのしくみです。キャッシュが溜まっていると、ブラウザの動作も遅くなり「Wi-Fiが遅い」と感じる原因にもなり得ます。
とくに注意したいのはパソコンとの履歴やブックマークの同期や共有です。この設定だとiPhoneでも、起動するたびに同じ大量の履歴データを読み込んでしまい動作が遅くなっているいる可能性があります。
Wi-Fiルーター側の原因3つ
Wi-Fiルーターは、インターネットとiPhoneの間を橋渡しする機器です。そのため原因は、Wi-FiルーターとiPhoneの間の通信だけでなく、インターネットとの通信やインターネットの状況そのものという場合もあります。
1.回線が込み合っている
Wi-Fiルーターは無線でネット接続できる便利な機器ですが、制限なしに何台でも接続できるわけではありません。製品ごとに接続可能な台数を設定していますが、それが何台であっても結局はWi-Fiルーターが接続している回線の容量を分け合うだけです。
Wi-Fiルーターに接続しているデバイスが多いほど回線は込み合い、通信速度は遅くなる可能性があります。
2.iPhoneとの間に障害物がある
Wi-FiルーターがiPhoneと通信するときに使うのは無線の電波です。電波である以上Wi-Fiルーターにも、電波を受信しやすい場所や受信しにくい場所があります。電波が入りにくくなる状況として考えられるのは、次のような項目です。
- Wi-Fiルーターの設置場所が建物の中心から遠い(建物の端だと反対側で入りにくい)
- iPhoneとの間にコンクリートの壁や金属製の扉がある
- Wi-Fiルーターの近くに電子レンジなど電波を発する機器がある
たとえば一般の木造住宅にある土壁や木製の扉、ガラス窓でも障がいになる可能性はあります。Wi-Fiルーターを設置するときは、できるだけ電波の通りやすい、建物の中心に近い場所がオススメです。
3.プロバイダに問題が発生している
インターネットを契約するときは、月額料金や工事費、通信速度などさまざまな検討をしますが、その契約する相手は一般に回線契約込みでインターネットを提供するプロバイダです。
もし、プロバイダによるインターネット接続サービスやインターネット回線に問題が発生した場合、Wi-Fiの速度が遅くなることは十分考えられます。
またプロバイダによっては提供されるインターネットの速度が、常に一定だとは限りません。一部のプロバイダは、できる限りすべてのユーザーが公平にサービスを利用できるように、昼間や夕方から夜の一定の時間帯は帯域制限して提供する通信速度を落とすなどの対応を行っています。
【iPhone側】Wi-Fiが遅い時の対処法5つ
ここからはiPhoneのWi-Fi接続が遅い場合の対処法を詳しく解説します。異変に気づいたら次の対処のうち、簡単なものから試してみましょう。
1.端末を再起動する
iPhoneをはじめスマートフォンやタブレットは、パソコンのように電源をオフにする機会があまりない機器です。
何かの拍子に再起動すると「動作が速くなった」「通信がスムーズになった」と感じることがありますが、これは再起動でメモリが解放され、キャッシュが消去されるためです。そのためWi-Fiの通信速度も、再起動によって改善する可能性があります。
感じ方はユーザーごとに異なりますが、再起動によってゲームなどのアニメーションの引っ掛かりがなくなったり、アプリの起動時間が早くなったりするケースもあるようです。
iPhoneの再起動にかかる時間は数分程度です。今回のようにとくに理由がなくても、1週間に1度くらいは再起動するのことをオススメします。
2.OSをアップデートする
OSのアップデートによりWi-Fi通信が改善されることがあります。OSのアップデートにはさまざまな目的がありますが、そのうちの1つがセキュリティの強化です。
iPhoneのOS、iOSの提供元であるAppleは、OSアップデートの公開後は速やかにアップデートすることを推奨していますが、これはiPhoneを快適に安全に使うためとされています。
また、アップデートには新しい機能の追加や、今より使いやすくするための変更も含まれます。
Wi-Fi通信を含め、何かiPhoneに異変を感じたら、OSアップデートをし忘れていないか確認しましょう。
3.ブラウザのキャッシュを削除する
よくWebサイトを閲覧するなら、Wi-Fiが遅いのはキャッシュがたまっているためかもしれません。ブラウザでの通信が遅いと感じたら、ブラウザのキャッシュを削除してみましょう。手順はブラウザによって異なるため、確認しながら操作することが大切です。
たとえばGoogle Chromeの場合は、まず右上の三点メニューから設定をタップし、次画面でプライバシーとセキュリティをタップします。最後に閲覧履歴データの削除をタップするという手順です。気になったら、こまめにキャッシュを削除しておくのがオススメです。
4.機内モードをオン・オフにする
機内モードとは、飛行機の中などで電波が発生しないように通信を遮断する機能です。機内モードを一度オンにして約20秒後にオフにすると、モバイル通信回線が一度途切れ、通信回線が更新されることで通信速度が上がる場合があります。
操作が簡単なため、Wi-Fiだけでなく屋外での通信でも、遅いと感じたら一度試してみましょう。
5.ネットワーク設定をリセットする
iPhoneの機能の1つ、ネットワーク設定のリセットは、利用しているモバイル通信回線やWi-Fiの情報をすべて初期化する機能です。ネットワーク設定をリセットし、接続し直すことでWi-Fi通信が改善する可能性があります。
ただし、Wi-Fiを利用するアクセスポイントが多い場合、リセットしてしまうと設定をし直すのに手間がかかるため、安易に実行するのはオススメできません。
すべてのネットワーク設定をリセットするのが不安であれば、Wi-Fi接続設定だけを削除し、新しく設定しなおすのも効果的です。
【ルーター側】Wi-Fiが遅い時の対処法2つ
Wi-Fiルーターについての対処法は、iPhoneほど多くはありません。いくつか注意点があるため、実行する前によく確認しておきましょう。
1.Wi-Fiルーターを再起動する
Wi-Fiルーターは製品によって多少の違いはありますが、一度に複数のデバイスと接続できます。このとき接続できるのは、Wi-Fiルーターがデバイスごとにチャンネルを設けているためです。このときチャンネルが重複して電波障害の原因になります。
このようなときWi-Fiルーターを再起動することで、チャンネルを修復して電波障害を解消することが可能です。とくに接続しているデバイスが多い場合は、電波障害が起きやすいため、定期的に再起動することをオススメします。
2.Wi-Fiルーターの位置を見直す
Wi-FiルーターはiPhoneなどのデバイスと、電波を使って通信しています。電波は障害物があったり距離がありすぎたりすると届きません。
もしWi-Fiルーターとの接続が遅い、つながらないといった不具合があれば、Wi-Fiルーターの位置を見直し、より電波の通りやすい場所に設置するという方法も有効です。
電波を通しにくい金属やコンクリート、金属ワイヤーの入ったガラス窓などが間に入らない場所に移動させてみましょう。また、電磁波が発生する電子レンジやコードレス電話などの機器も影響するため、それらの機器からは離れた位置に設置しましょう。
iPhoneだけWi-Fiが遅い場合の対処法2つ
ここまでの対処法で改善していないなら、別の問題が起きていることが考えられます。iPhoneの対処法として1つ、最終手段として1つの方法を検討しましょう。
1.Wi-Fiに接続している周波数を変更する
多くのWi-Fiルーターは、周波数の異なる2.4GHz帯と5GHz帯の2種類が利用できます。比較的低い周波数の2.4GHz帯は障害物に強く遠くまで飛び、もう一方の5GHz帯はルーター以外で使用されていないため通信が安定しやすいという特徴があります。
もしかするとお手持ちのiPhoneが2つの電波のうちつながりにくい電波帯につながっているかもしれません。もしそうならiPhoneが使っている電波を、もう一方の電波に切り替えると通信が安定する可能性があります。
2.専門店にiPhoneの修理を依頼する
考えられるさまざまな対処法を試しても改善できず、ルーターに問題がなければiPhoneに原因があると考えられます。しかし試せることを試しつくした今、考えられるのはハードウェアとしての故障です。
iPhoneを新品で買ってまだ1年以内であれば初期不良も考えられます。Appleのサポートセンターに相談して対処の指示を仰ぎましょう。ただ保険をかけていなければメーカーの保証は1年のみで、修理費用は高額となる可能性があります。
しかもセンターに送付して修理してもらうため、送付すると数日以上は手元にiPhoneがありません。普段から手放せないというユーザーほど、不便に感じる可能性があります。
そのようなときは、iPhoneの修理の専門店に依頼するのがオススメです。修理専門店の中にはまず状態を見極めるために費用の見積もりが無料、費用に納得できなければ修理を止めることもできる場合もあります。またその場で修理できる故障なら、状況によっては10分程度で完了します。
もし修理で困ったら、安心して利用できるiPhone修理専門店を探してみましょう。
iPhoneの修理はスマホ修理王へ相談を!
iPhoneでWi-Fiがつながらない、または通信速度が遅いと気づいたら、まずはiPhoneとWi-Fiルーターそれぞれについて原因を推定し、1つずつ対処して改善するかどうかを確認してみましょう。
iPhoneならOSアップデートを確認する、再起動する、Wi-Fiルーターなら設置場所を見直すなどの対処が有効です。
もし、Wi-Fi関連の不具合が悪化し、起動しない症状等が発生した場合には「スマホ修理王」にご相談ください。スマホ修理王は故障の状況によっては当日に持ち帰ることもできます。利用の前にまず電話で相談し、見積金額によっては修理しないことも選べるので安心です。
iPhoneの故障や不具合で困ったら、ぜひ一度ご相談ください。
※機種や症状により一部店舗ではご対応できない場合があります。予めご了承ください
この記事の監修者
株式会社フラッシュエージェント
取締役 大橋光昭
1983年大阪府生まれ。OA機器販売営業、インターネット広告代理店のマーケティング職・新規事業開発職などを経て、2015年4月 株式会社ヒカリオを同社代表と設立。iPhone修理事業の担当役員として商業施設を中心に延べ14店舗(FC店含む)の運営に携わる。2019年7月 iPhone修理事業の売却に伴い株式会社ヒカリオを退職。2019年10月 株式会社フラッシュエージェント入社。「スマホ修理王」の店舗マネジメント及びマーケティングを担当。2020年4月 同社取締役に就任。