モバイルバッテリーで充電できない?不具合の対処法と長持ちのコツを紹介
2023年2月3日
モバイルバッテリーが充電できないと、仕事など日常生活に影響する場合もあります。トラブルにしっかり備えるには、その理由と対処法を知ることが大切です。この記事では、モバイルバッテリーが充電できないときの対処法と長持ちさせるためのコツを解説します。
モバイルバッテリーで充電できない理由
スマートフォンやタブレットにモバイルバッテリーを接続しても充電が始まらないなら、使っている機器のいずれかに問題があります。代表的な理由としては以下の3つです。
- ケーブルやスマホのトラブル
- 出力電力が十分でない
- バッテリーが劣化している
モバイルバッテリーが充電できないときの理由を詳しく紹介します。
ケーブルやスマホのトラブル
モバイルバッテリーの残量に問題がなければ、スマホと接続しているケーブルやスマホ自体のトラブルが考えられます。
もし、最近まで普通に充電できていたのなら、その後に何らかの原因でケーブルが断線しているかもしれません。近くに同じタイプのケーブルがあればケーブルを交換して試してみましょう。
また、充電時にスマホが「かなり熱くなっていた」「バッテリーが膨らんでいるように見える」といった症状があった場合は注意が必要です。膨張だけでは発火または爆発することはないとされていますが、この状態で衝撃が加わると危険です。
また熱についても、あまり温度が高いと触ってやけどしたり、煙を上げて火災になったりする可能性があります。
バッテリーの異状がわかったらすぐに充電をやめ、一旦冷ましてから試してみましょう。
出力電力が十分でない
購入直後にもかかわらず充電できない場合は、モバイルバッテリーの出力電力が十分でない可能性もあります。スマホを充電するには、一般的に1000mAの電流が必要なため、出力電力が1000mA以下のモバイルバッテリーの場合うまく充電ができません。
スマホやタブレットなど充電したいデバイスに対応したモバイルバッテリーか確認してみましょう。
バッテリーが劣化している
もしモバイルバッテリーを毎日何回も充電したり、長期間使っていたりするのであれば、充電できないのはモバイルバッテリー自体が劣化しているからかもしれません。
モバイルバッテリーだけでなくスマホやタブレットでも、バッテリーには寿命があります。充電式バッテリーの寿命は「何年・何カ月」といった期間でなく、バッテリーを何回充電したかの回数によって決まるのです。
一般的なリチウムイオンバッテリーの寿命は、充電回数300回から500回といわれており、1日1回充電するなら1年から1年半程で寿命を迎えます。
モバイルバッテリーのランプの点滅の意味
モバイルバッテリーの不具合のサインとして、モバイルバッテリーのランプの点滅があります。ランプの点滅は故障ではなく、コネクタが抜けかかっていたり、バッテリーの温度環境がよくない場合などに起こるものです。
ただ、メーカーによっては点滅がモバイルバッテリーが充電中である状態を表す場合もあります。取り扱い説明書や各メーカーの公式サイトで、お持ちのモバイルバッテリーの点滅の意味について確認し、適切に対処するようにしましょう。
モバイルバッテリーを長く使うためのコツ
モバイルバッテリーをせっかく買うのですから、できるだけ長く使いたいものです。長持ちさせるためには、以下の点を意識することが重要です。
- 満充電で充電しっぱなしにしない
- 充電中はデバイスを使わない
- 高温・低温での保管・使用は避ける
- 残量ゼロで放置しない
モバイルバッテリーを長持ちさせるための4つのコツを紹介します。
満充電で充電しっぱなしにしない
充電式バッテリーは、一定の電圧をかけることで電流を流して充電します。充電容量100%まで充電している状態で電圧をかけ続けることは、バッテリーにとって負担です。満充電で充電しっぱなしにすると充電容量が下がるなどの劣化を促進してしまいます。
最近はスマホに、このような場合の充電を一時的に止めたり、スケジュールに応じて時間をかけて充電したりする機能を搭載しているものも多いですが、モバイルバッテリーにはない場合がほとんどです。
就寝中にモバイルバッテリーを充電するときなどは、ケーブルを接続したまま放置しがちですが、上記の機能のないモバイルバッテリーは満充電になったらすぐに充電をやめることをおすすめします。
充電中はデバイスを使わない
モバイルバッテリーで充電しながら、充電中のスマホなどのデバイスを使わないことも、長持ちさせるコツです。
デバイスを充電しながら使うと、スマホはバッテリーの放電のため熱を帯びます。充電中に使うと、モバイルバッテリーは充電以上の電力を供給しなくてはなりません。どんな機械でも性能以上に稼働すれば何かしら異常が出てきます。
モバイルバッテリーで充電するときはできるだけスマホ・タブレットは使わず充電だけに集中させましょう。
高温・低温での保管・使用は避ける
モバイルバッテリーを含めた充電式バッテリーは何かと熱を帯びる機器です。使用する環境でも熱は大いに関係しており、例えば真夏の自動車の中など高温の場所においておくと熱によって劣化が促進されます。
野外での仕事などやむを得ない状況では仕方ありません。しかし、そうでない場合はできるだけ極端な高温・低温での保管や使用は避けた方がモバイルバッテリーは長持ちします。
残量ゼロで放置しない
モバイルバッテリーは過充電で劣化しますが、逆に過放電することでも劣化します。過放電とはバッテリー残量がゼロの状態で放置することです。充電式バッテリーは、ケーブルをつないでいない状態でも少しずつ放電します。何年も放置した古い携帯電話やスマホがまったく充電できなくなるのはこのためです。
製品によって適した量は異なりますが、モバイルバッテリーも長期間使わないとわかったら、半分程度充電してから保管することをおすすめします。
買い替えがおすすめなモバイルバッテリーの状態
モバイルバッテリーを買い換えるかどうかの判断には、基準となるいくつかのバッテリーの状態があります。代表的な状態としては以下の3つです。
- 本体が膨張している・熱を持っている
- 充電に時間がかかる・バッテリーの減りが速い
- 充放電回数が一定以上に達した
買い替えが必要となるモバイルバッテリーの状態について詳しく紹介します。
本体が膨張している・熱を持っている
モバイルバッテリーに限らず充電式バッテリーは、劣化すると見た目が膨張するという特徴があります。モバイルバッテリーには円筒型やカード型などさまざまな形状がありますが、いずれの形状でも膨張によって形が崩れてきたら買い換え時です。
また充電・放電中に異常なほど熱を持つようになった場合も買い換えをおすすめします。膨張にしろ熱にしろ、あまりに劣化したモバイルバッテリーを使い続けるのは危険です。
充電に時間がかかる・バッテリーの減りが速い
バッテリーの劣化は、基本的な満充電の量や満充電までにかかる時間、放電時間にも現れます。充電に時間がかかるのは、一定の電圧がかかっても十分な電流が流れないことが原因です。また放電時間が短い、つまりバッテリーの減りが早いのは、そもそも満充電の量が減っている可能性があります。いずれにしてもバッテリーの寿命が近づいた兆候です。
充放電回数が一定以上に達した
現在多くのスマホやタブレットに用いられているリチウムイオンバッテリーは、おおむね300~500回の充放電が限界といわれています。1日1回の利用とすれば1年~1年半ほど使い続ければ寿命に達する計算です。
しかし、この数字はあくまで目安なので寿命かどうかは使う上での状況で判断することが大切です。一定以上の充放電回数に達したらその後は寿命が近づいていることを常に意識し、わずかな状況の変化にも注意しましょう。
新品で買った日付を記録しておいて、時期になったら買い換えるよう予定しておくのもおすすめです。
モバイルバッテリーは安全に管理して使おう
モバイルバッテリーが充電できない理由や対処法を解説してきましたが、このような突然のトラブルを避けるには、普段から使い方やしくみを知り、適切に取り扱うことが大切です。
モバイルバッテリーには寿命があり、できるだけ長く使うには適切な保管・使用が欠かせません。使い方や買い換えの基準をしっかり押さえ、大きなトラブルになってしまわないよう、これからも便利に使いこなしましょう。
この記事の監修者
株式会社フラッシュエージェント
取締役 大橋光昭
1983年大阪府生まれ。OA機器販売営業、インターネット広告代理店のマーケティング職・新規事業開発職などを経て、2015年4月 株式会社ヒカリオを同社代表と設立。iPhone修理事業の担当役員として商業施設を中心に延べ14店舗(FC店含む)の運営に携わる。2019年7月 iPhone修理事業の売却に伴い株式会社ヒカリオを退職。2019年10月 株式会社フラッシュエージェント入社。「スマホ修理王」の店舗マネジメント及びマーケティングを担当。2020年4月 同社取締役に就任。