iPadのパスワードを忘れた場合の初期化と復元方法とは?初期化する前に確認すべきこと

2022年11月1日

近年は、指紋認証が普及しているためパスワードを使用する機会が少なくなりました。しかし、iPadを初期化するときは指紋認証とパスワードの入力が求められます。普段使わないパスワードの入力が必要になり、焦る方も少なくないでしょう。

そこで今回は、iPadのパスワードを忘れた際に初期化する方法をわかりやすく解説します。iPadを初期化する前に確認すべきことも紹介するので、事前にチェックしておきましょう。

iPadにおけるパスワードの種類

パスワードは1種類しかないと考える方もいるかもしれません。実は、iPadを快適に使用するために必要になるパスワードは、3種類あります。

  • パスコード
  • Apple ID
  • スクリーンタイム・パスコード

それぞれ使用目的が異なるので、意味を混同しないように注意する必要があります。iPadにおけるパスワードの特徴を確認していきましょう。

1.パスコード

iPadの電源を入れたりスリープ解除したりする際、ロックを解除しなければいけません。この際に入力が必要になるのが、パスコードです。ただし、パスコードの入力を6回続けて間違えた場合、デバイスからロックアウトされます。思い出せないパスコードは、パソコンまたはリカバリモードを使用して消去すれば、新しいパスコードを設定することが可能です。

新しいパスコードに変更する方法は、次のとおりです。

【パスコードを変更する方法】

  1. 設定を開く
  2. 「Face IDとパスコード」または「Touch IDとパスコード」をタップする
  3. 「パスコードをオンにする」または「パスコードを変更」を選ぶ
パスコードを設定したら完了

参考:Apple「iPadでパスコードを設定する

2.Apple ID

App Store、Apple Music、iCloudなどAppleのさまざまなサービスを利用するときに必要になるのが、Apple IDです。Apple IDとパスワードで すべてのサービスにサインインできます。Apple IDは忘れてもiPhoneで確認することが可能です。パスワードは、リセットすることができます。

【Apple IDを確認する方法】

  1. ホーム画面から「設定」を選択する
  2. 「Apple ID、iCloud、~」を選ぶ
  3. Apple IDが画面上部に表示される

参考:au「【iPhone/iPad】Apple IDを忘れてしまった

【パスワードをリセットする方法】

  1. 「設定」を開く
  2. 「ユーザ名」「パスワードとセキュリティ」を選ぶ
  3. 「パスワードの変更」を選択する、パスワードをリセットする

参考:Apple「Apple ID のパスワードを忘れた場合

3.スクリーンタイム・パスコード

スクリーンタイムの設定を変更する際に必要になるのが、スクリーンタイム・パスコードです。パスコードを知っている人以外、設定を変更できないようにするための4桁の数字になります。

スクリーンタイムは、iPadの使用時間を管理したいときに便利なサービスです。特に子どもの使用時間を管理したい場合、スクリーンタイム・パスコードを使えば勝手に変更される心配はありません。スクリーンタイム・パスコードを忘れたら、簡単にリセットできます。スクリーンタイム・パスコードをリセットする方法は、次のとおりです。

【スクリーンタイム・パスコードをリセットする方法】

  1. 「設定」「スクリーンタイム」の順に選択する
  2. 「スクリーンタイム・パスコードを変更」を選ぶ
  3. 「パスコードをお忘れですか?」をタップする
  4. Apple ID とパスワードを入力する、新しいパスコードを入力したら完了

参考:Apple「スクリーンタイムのパスコードを忘れた場合

※iPadOSのバージョンにより操作方法が異なる場合があります

iPadを初期化する前に確認すること

パスワードを忘れたとき、初期化を考える方も多いでしょう。しかし、iPadを初期化すると出荷状態に戻るため大事なデータがすべて消去されます。

iPadを初期化するとデータは元の状態には戻らないため、慎重におこなうことが必要です。iPadを初期化する前に確認すべきことをまとめました。それぞれのポイントを確認していきましょう

パスワードの大文字・小文字を間違って入力していないかを確認

パスワードを入力してもロックが解除されないと、「パスワードが間違っている」と思い込んでしまうことも少なくありません。しかし、パスワードの大文字と小文字を間違って入力しているなど、簡単なミスで解除できていないことも多いです。

特にパスワードは頻繁に使用しないため、大文字と小文字を間違えて入力してしまうこともあります。パスワードはアルファベットの大文字と小文字をそれぞれ異なる文字と認識するので、正しいパスワードでもロックを解除することはできません。

ほかにもタッチパネルに不具合が起こり、パスコードが正しく入力されていない可能性もあります。単なる入力間違えであれば、正しくパスワードを入力すればロックは解除することが可能です。タッチパネルの不具合は、修理に出す必要があります。

バックアップを取っているかを確認

iPadを初期化する前に、データのバックアップを取っているか確認しましょう。バックアップとは、破損や盗難、紛失などの不測の事態に備えて別の場所にコピーして保存しておくことです。

データのバックアップを取っておけば、初期化したあとに復元できます。大事なデータが削除されないため、安心して初期化することができるのです。バックアップを取る方法は、iCloudを活用する方法とiTunesを使用する方法があります。

【iCloudでバックアップを取る方法】

  1. Wi-Fi ネットワークに接続する
  2. 「設定」「ユーザ名」の順に選択する
  3. 「iCloud」をタップする
  4. 「iCloud バックアップ」を選ぶ
  5. 「今すぐバックアップを作成」をタップする
  6. バックアップの作成日時が表示されたら完了

参考:Apple「iCloud で iPhone や iPad をバックアップする方法

【iTunesでバックアップを取る方法】

  1. パソコンで iTunes を開く
  2. USBケーブルでパソコンに接続する
  3. iTunes でデバイスを選択する
  4. 「概要」をクリックする
  5. 「今すぐバックアップを作成」を選ぶ
  6. バックアップの作成日時が表示されたら完了

参考:AppleWindows パソコンの iTunes で iPhone、iPad、iPod touch をバックアップする方法

自動でバックアップを取る設定をしていない場合は、手動で行わなければいけません。毎回手動でバックアップを取るのが面倒であれば、これを機に自動に切り替えることを検討しましょう。

【iCloudで自動的にバックアップする方法】

  1. 「設定」「ユーザ名」の順に選択する
  2. 「iCloud」をタップする
  3. 「iCloud バックアップ」をオンにする

参考:AppleiCloud で iPhone や iPad をバックアップする方法

iPadのパスワードを忘れた場合の初期化方法

パスワードを忘れてロックを解除できないときは、初期化をおこなう必要があります。パスワードを忘れたときに初期化する方法は、次のとおりです。

  • リカバリーモードでiPadを初期化
  • iTunesに接続して強制初期化
  • iCloudの「iPhoneを探す」からiPadを初期化

それぞれの方法を確認して、自分に適した方法でiPadを初期化しましょう。

1.リカバリーモードでiPadを初期化

リカバリーモードとは、強制的にiPadを初期化する方法です。パスワードを忘れてしまい、初期化するほかに問題を解決する術がない場合などにリカバリーモードが活躍してくれます。故障や破損時に起動しなくなった場合にも有効な方法です。

ただし、リカバリーモードによる初期化にはパソコンが必要になります。パソコンがない場合は、家族や友人に借りたりほかの初期化方法を検討したりするのがいいかもしれません。リカバリーモードでiPadを初期化する方法は、次のとおりです。

【リカバリーモードで初期化する方法】

  1. トップボタンを長押しする
  2. 電源オフスライダが出たら離す
  3. スライダをドラッグして電源を切る
  4. ホームボタンを押したままパソコンに接続する
  5. リカバリーモードになるまで保持する

※iPadOSのバージョンにより操作方法が異なる場合があります

参考:SoftBank[iPhone/iPad]リカバリモードからの復元方法を教えてください。

2.iTunesに接続して強制初期化

以前からiTunesを使用しているなら、パスワードのみ初期化することが可能です。パスワードのみ初期化すれば、データの損失はありません。ただし、iTunesに接続してパスワードのみを初期化する場合は「iPhoneを探す」のオフが条件です。

iPadの「iPhoneを探す」がオンの状態になっていないか確認しておきましょう。iTunesに接続して初期化する方法は、次のとおりです。

【iTunesに接続して初期化する方法】

  1. iTunesを開く
  2. USBケーブルでiPadとパソコンを接続する
  3. 「iPadを復元」を選択する
  4. 「復元」をクリックする
  5. iTunesの画面が切り替わったら、「このバックアップから復元」を選択する
  6. 最後に「続ける」を選んだら完了

参考:AppleiPhone、iPad、iPod を初期化する

3.iCloudの「iPhoneを探す」からiPadを初期化

リカバリーモードとiTunesを利用して初期化する場合、パソコンが必要です。しかし、なかにはパソコンをお持ちでない方も少なくありません。このような場合は、iCloudの「iPhoneを探す」から初期化する方法を検討しましょう。

iCloudの「iPhoneを探す」から遠隔操作でiPadを初期化することができます。iCloudの「iPhoneを探す」から初期化する方法は、次のとおりです。

【「iPhoneを探す」から初期化する方法】

  1. iPhoneで「探す」アプリを開く
  2. iOS端末一覧から「iPad」を選択する
  3. 「このデバイスを消去」をタップする
  4. 「続ける」を選択する
  5. 「メッセージを入力」と表示されたら、右上にある赤字の「消去」をタップする
  6. Apple IDのパスワードを入力して「消去」を選ぶ
  7. iPadのデータが遠隔で消去されたら完了

参考:AppleiPadの「探す」でデバイスを消去する

iPadを初期化後にデータを復元する方法

iPadを初期化したら、保存されたデータはすべて削除されます。しかし、事前にバックアップを取っていた場合は復元すれば元の状態に戻ります。初期化後にデータを復元する方法は、次のとおりです。

  • iCloudのバックアップから復元する
  • iTunesからバックアップから復元する

iCloudはiPadで復元作業を進められますが、iTunesはパソコンが必要です。それぞれの方法を確認して自分に適した方法で復元しましょう。

1.iCloudのバックアップから復元する

初期化後のデータを復元するには、iCloudのバックアップを利用する方法があります。iCloudのバックアップから復元する方法は、次のとおりです。

【iCloudのバックアップから復元する方法】

  1. iPadの電源を入れる
  2. 「iCloud バックアップから復元」をタップする
  3. Apple IDでiCloud にサインインする
  4. 「バックアップ」を選択する
  5. App と購入済みのコンテンツを復元する
  6. iCloud から復元できたら完了

参考:AppleiCloud バックアップからデバイスを復元する

2.iTunesからバックアップから復元する

パソコンがある場合は、iTunesのバックアップから復元する方法を検討しましょう。iTunesのバックアップから復元する方法は、次のとおりです。

【iTunesのバックアップから復元する方法】

  1. iTunesを開く
  2. USBケーブルでiPadとパソコンを接続する
  3. iTunesにiPadが表示されたら選択する
  4. 「バックアップを復元」を選択する
  5. 「復元」をクリックしたら復元は完了

参考:AppleiCloud バックアップからデバイスを復元する

iPadのパスワードを忘れないためにできること

普段パスワードを使用する機会は少ないため、自分で設定しても忘れてしまうことがあります。メモなどに書き記しておけば忘れる心配はありませんが、第三者にパスワードが漏れるかもしれません。

近年はパスワードを管理するためのアプリも多く存在するので、心配な方はこれらをうまく活用するのもおすすめです。ほかにも、設定したパスワードを忘れないためにできる対策はいくつかあります。

  • 独自の決まりを設ける
  • 大事な人の情報を使う

それぞれの方法を確認していきましょう。

独自の決まりを設ける

自分で設定したにもかかわらずパスワードを忘れてしまうのは、その時の気分に合わせてランダムに決めてしまうことが考えられます。近年は、パスワードを決める機会も多いので忘れてしまいがちです。

パスワードを忘れないために、文字列や数字の並べ方に独自ルールを設けましょう。たとえば、パスワードとして使い回す共通ワードを決めて、その後ろに誰もが知るブランド名や個人的な情報を足すなどの方法があります。

パスワードの組み合わせは自由自在であるため、バリエーションはいくらでも増やせます。パスワードは、セキュリティの低いパスワードを使い回すより安全です。また、使い回す共通ワードは変わらないので忘れにくいメリットもあります。

大事な人の情報を使う

パスワードを決めるときは、家族や友人、同僚などの生年月日や電話番号などを参考にして決める方法もあります。自分に直接結びつかない情報であれば、第三者に漏れる心配もありません。

大事な人の情報をそのまま使用するのもいいですが、生年月日や電話番号などの数字を足したり掛け合わせたりするのもおすすめです。数字や計算式を変えれば、バリエーションも増やせます。

ただし、複数の異なる情報を使いすぎると、パスワードを取り間違えることがあるかもしれません。いざパスワードを使用するときに思い出せなくなるため、ルールは統一するのがいいでしょう。

iPadの故障は「スマホ修理王」へ依頼しよう

パスワードを入力してもロックが解除されないのは、iPadが故障している可能性もあります。iPadが故障している場合は、正しいパスワードを入力してもロックが解除されることはありません。

以前から電池の減りが早かったりタッチパネルが反応しなかったり、動作が遅かったりする場合は、iPadが故障していることが考えられます。iPadに不具合が見られたら、一度スマホ修理王に相談してみてはいかがでしょうか。

※機種や症状により一部店舗ではご対応できない場合があります。予めご了承ください

この記事の監修者

株式会社フラッシュエージェント

取締役 大橋光昭

1983年大阪府生まれ。OA機器販売営業、インターネット広告代理店のマーケティング職・新規事業開発職などを経て、2015年4月 株式会社ヒカリオを同社代表と設立。iPhone修理事業の担当役員として商業施設を中心に延べ14店舗(FC店含む)の運営に携わる。2019年7月 iPhone修理事業の売却に伴い株式会社ヒカリオを退職。2019年10月 株式会社フラッシュエージェント入社。「スマホ修理王」の店舗マネジメント及びマーケティングを担当。2020年4月 同社取締役に就任。

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