iPhoneの圏外病とは?原因と対処方法や修理料金について

2022年11月1日

iPhoneの圏外病とは、突如圏外になり、電波の良い場所に移動しても改善しない状態に陥ることです。圏外病になるとネットにつながらなくなってしまうため、Webの閲覧やSNSの利用、メールの送受信などができなくなり大変不便です。

原因としては水没や落下、SIMカードの不良、通信障害などが考えられ、適切な対処法を取ることで自分でも修理できる場合があります。今回はiPhoneの圏外病について、症状や原因、対処法を紹介します。修理店に依頼する際の費用相場も解説しているため、本記事を読めば圏外病になっても慌てずに対応できるでしょう。

iPhoneの圏外病とは

iPhoneの圏外病とはモバイルデータ通信がオンの状態であるにもかかわらず、通信不可になってしまう状態を指します。もう少しわかりやすくいうと通信表示が「圏外」「検索中」などと表示され、ネットにつながらなくなってしまう状態です。

具体的にはWebサイト閲覧の不可・SNSの使用・動画のストリーミング再生・メールの送受信・地図アプリの検索・電子決済マネーの使用などができなくなります。通常、何らかの原因で圏外と表示されても、電波の良い場所に移動したり時間を置いたりすれば復活します。しかし圏外病の場合、電波の状態に問題がないのに通信ができません。

iPhoneの致命的欠陥ともいえる圏外病から立ち直るには、原因を把握し適切な対処を取ることが求められます。

圏外病になる原因5つ

圏外病になる主な原因は次の5つです。

  1. 水没
  2. 落下や衝撃
  3. SIMカードの不具合
  4. キャリア側で通信障害が出ている
  5. リコール対象製品である

それぞれどのような状態で発生するか詳しく解説します。

原因1.水没

圏外病を疑っている場合、最初に確認してほしいのが水没の可能性です。精密機器のiPhoneは水分にとても弱く、水に落としたり雨に濡れたりした場合はもちろん、外部の温度変化による結露が原因で故障するケースがあります。

iPhoneが水没しているかどうかは、自分で簡単に確認できます。端末の内部にある液体浸入インジケータの色で水没か否か判断するのです。通常の白色から赤色に変化していると水没状態となります。

水没による故障の場合、大きな問題なのがAppleによるサポートが受けられないことです。自覚がないケースでも内部に水が侵入している可能性があるので、急に圏外になって困ったときは、液体侵入インジケータの表示をまず確認してみましょう。

原因2.落下や衝撃

落下や強い衝撃が原因で圏外病が発生する可能性があります。端末を地面に落としたり、何かと接触して衝撃をうけたりすることで、内部のケーブルやICチップが破損してしまうためです。

どちらもモバイルデータ通信には欠かせないパーツであるため、落下や衝撃によってネットにつながらなくなってしまいます。怖いのは落下からしばらく時間が経過して忘れた頃に圏外病になる場合があることです。

突如iPhoneが圏外になってその状態が長く続くようなら、過去に落としたり強い衝撃を受けたりした経験がないか、記憶を遡ってみましょう。

原因3.SIMカードの不具合

SIMカードは契約情報が記録されており、加入者の特定に必要な部品です。SIMカードに不具合が発生していると電波をキャッチできずに通信できなくなってしまう場合があります。

厄介なのは故障していても、見た目上は全く変化がないので、壊れているか判断がつきにくいことです。また正常に動くか試す際にもスマホを使用しなくてはいけないため、iPhone本体の故障かSIMの不具合か判断しにくく困ります。

SIMカードは外部に直接触れない部品でありながらも消耗品です。抜き差ししていなくても、不具合が発生する可能性はゼロではありません。

原因4.キャリア側で通信障害が出ている

auやソフトバンク、楽天といったキャリア側に通信障害が起きているために、圏外と表示される場合もあります。一部の地域で工事やメンテナンスが行われているケースのほか、もっと大規模な不具合が生じていることも無いとはいえません。2022年7月2日にauが大規模な通信障害を起こしたことは、記憶に新しいという方もいるでしょう。

キャリア側の通信障害が原因の場合、通信会社側で改善がなされれば、iPhoneの異常は元通り復活します。通信障害や工事に関する情報は、キャリアやSIMを発行している通信会社のメンテナンス情報にかかるホームページから確認可能です。

原因5.リコール対象製品である

一部のiPhone 7に限って、メインロジックボードの故障によって圏外病の症状が出ることが明らかになりました。Appleは使用デバイスに上記症状が見られる場合、リコールすると公表しています。リコール対象製品は、2016年9月〜2018年2月製造で、中国・香港・日本・マカオ・米国で売り出されたiPhone 7です。

2022年現在、iPhone 7修理プログラムにおける返金等の適用は終了しているため、もし該当する端末だった場合には、買い替えを推奨します。

参考:Apple「「圏外」の問題に対する iPhone 7 修理プログラム」

iPhoneが圏外病になった時の対処方法6つ

iPhoneが圏外病になった場合、適切な対処法を施し、一刻も早く現状から回復する必要があります。主な対処法は次の6つです。

  1. 場所を移動してみる
  2. 再起動をしてみる
  3. 機内モードを一度ONにしてOFFにする
  4. iOSをアップデートする
  5. SIMカードの抜き差しや新しいSIMへと交換する
  6. 初期化をして復元してみる

簡単にできる方法のほか、事前のバックアップが必要なパターンもあります。どのような作業が必要か要チェックです。

対処1.場所を移動してみる

まず実践してほしいのが、圏外と表示されている場所から電波が良いエリアへ移動することです。建物の影に入ってしまったために「圏外」と表示される可能性はゼロではありません。

とくにモバイルデータ通信が圏外でも、Wi-Fiに接続できていて通信に問題ない場合、場所の移動によって解決できる可能性が高いです。無事アンテナが立つようになれば、iPhoneやSIMカード、キャリア回線には異常がなく、ただ電波が悪かっただけと判断しましょう。

対処2.再起動をしてみる

iPhoneの電源を切って再起動してみることで、改善する場合があります。本体内部の一時的な不具合をはじめ、軽度な症状であればとくに期待できます。

画面がフリーズしているときでも、強制シャットダウン機能を使えば、再起動が可能です。強制シャットダウンの具体的な方法はiOSのモデルや機種ごとに異なるため、知りたい方はAppleが公開しているiPhoneユーザガイドで確認してみてください。

再起動は圏外病に限らず、一時的なバグ程度の多くが改善するほど、便利かつ万能な方法です。

対処3.機内モードを一度ONにしてOFFにする

機内モードのON・OFFを切り替えることで、圏外から復活する場合もあります。電波状況がリセットされ、さっきまで拾えなかった電波をつかめるようになることがあるのです。

再起動と同様、簡単に試せるのがこの方法の利点です。圏外病でなくても、電波が拾いにくいときに試せば、状態を改善できるかもしれません。

一度で改善しない場合でも、ON/OFFを何度か繰り返すことで元に戻る可能性があります。タップを複数回行うだけなので、無理なく実施できるでしょう。

対処4.iOSをアップデートする

iOSが古いバージョンのままの場合、アップデートによってバグが解消される可能性もあります。ただし圏外病の状態だとネットにつながらないので、アップデート実行にはWi-Fi処理、もしくはiTunesが必要です。

また注意点として、万一の場合に備えてバックアップを取るのがおすすめです。現在はクラウド環境が整っているのでPCを準備せずとも、スマートフォンだけでバックアップ可能になりました。

ただしiPhoneのストレージに空きがないと完了できませんので、事前の確認が必要です。

対処5.SIMカードの抜き差しや新しいSIMへ交換する

SIMカードを一度抜いて再度差し込んでみたり、他のSIMカードへの交換を試してみたりするのも効果的です。

消耗品のSIMカードは経年劣化で故障のリスクがあるので、必要に応じて新しいものに付け替えなければなりません。iPhone購入時についてきたSIMピンを使用すれば、安全にカードを抜くことが可能です。

柔らかい布で表面の金色部分を拭いて入れ直すだけでも、汚れやほこりが取れて状況が改善するケースがあります。

対処6.初期化をして復元してみる

iPhoneのシステムエラーや不具合によって圏外病が発生している場合、データ初期化で電波がつながるかもしれません。

初期化の方法は簡単で、「一般」→「リセット」→「すべてのコンテンツと設定を消去」と進んでください。初期化をする際は、事前のバックアップが必須です。バックアップ作業を怠るとすべてのデータが失われてしまうため、作業前に必ず取ってください。

初期化しても問題が解決しない場合、本体の損傷や水漏れなどハードウェアや機器内部の原因を疑いましょう。

※iOSのバージョンにより操作方法が異なる場合があります

iPhoneが圏外病から直らない場合に修理にかかる料金

上記の対処法を実践しても圏外病から一向に改善しない場合、保証サービスや修理サービスの利用を検討する必要があります。修理店に出しても特定のパーツを修理するのは難しいため、本体を丸ごと交換修理に出すか、機種変更を行う形になります。iPhoneが保証期間内にあり、損傷や破損がない場合、無料で本体交換が可能です。

水没反応が出ていたり、落下痕や打痕が見受けられたりする場合、有償での対応になってしまいます。Appleと直接関係がない非正規の修理店は交換修理に対応していないため、正規店に依頼する形を取ります。

正規店での交換修理にかかる費用には種類やモデルによって差があり、相場は約40,000〜90,000円です。(2022年10月時点)

圏外病が悪化したら「スマホ修理王」で修理の依頼をしよう

iPhoneが圏外病になる原因はさまざまであり、再起動や機内モードの切り替え、iOSのアップデートなどによって、自分で改善できる場合があります。何を試しても一向に改善されないときは、正規店にて修理や交換等の対応をしてもらうことを検討しましょう。

「スマホ修理王」など第三者修理店では、電波法などの観点から、基本的に圏外病に対する修理は行っていません。ただし水没や落下が原因で圏外病になり、後発的に起動しない状態になりバックアップが取れなくなってしまった場合などには、ぜひ一度ご相談ください。

  • 修理は即日対応
  • 安心の3ヵ月保証
  • 業界トップクラスの技術と実績

「スマホ修理王」は安心して依頼できる体制を整えていますので、ぜひお気軽にご相談ください。

※機種や症状により一部店舗ではご対応できない場合があります。予めご了承ください

この記事の監修者

株式会社フラッシュエージェント

取締役 大橋光昭

1983年大阪府生まれ。OA機器販売営業、インターネット広告代理店のマーケティング職・新規事業開発職などを経て、2015年4月 株式会社ヒカリオを同社代表と設立。iPhone修理事業の担当役員として商業施設を中心に延べ14店舗(FC店含む)の運営に携わる。2019年7月 iPhone修理事業の売却に伴い株式会社ヒカリオを退職。2019年10月 株式会社フラッシュエージェント入社。「スマホ修理王」の店舗マネジメント及びマーケティングを担当。2020年4月 同社取締役に就任。

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