【iPhone・Android】スマホのウイルス対策は必要?セキュリティを強化するアプリは?
2022年9月1日
仕事用にしろプライベートにしろ、パソコンの場合ならばコンピュータウイルスについての対策は多くの方が必要と感じているでしょう。しかし同じコンピュータであるスマホについてはそこまでの危機感は抱いていないかもしれません。
とはいえ、感染してしまうと多大な被害を被る可能性があるのがコンピュータウイルスです。この記事ではスマホのウイルス対策の必要性と感染の兆候の例、そして具体的な対策方法について解説します。
スマホのウイルス感染とは?
パソコンに限らずスマホにも、個人情報を含むさまざまな重要情報が大量に保管されています。スマホもコンピュータの一種である以上、ウイルス感染の可能性は間違いなくあり、特にスマホに限ってはこれらの重要情報に対して不正な行為をするアプリがよく知られています。
ウイルス対策について具体的に見てみる前に、ここではスマホとコンピュータウイルス、ウイルス対策の現状について解説します。
スマホのウイルス対策の必要性
スマートフォンはパソコンと少し違う使い方をするデバイスです。常に持ち歩いており、暇さえあればスマホを取り出し、アプリゲームやネット検索をするという方は多いでしょう。アプリケーションの追加や削除の頻度も多く、LINEやInstagramといったパソコンではあまり利用しないものもたくさんあります。
スマホに、友達の電話番号や名前、クレジットカード情報、写真などの個人情報が、パソコンより多く記録されている方も少なくないでしょう。パソコンだと強固なウイルス対策をするのが普通ですが、情報量が同じかそれ以上のスマホこそ十分な対策が必要だといえます。
参考:ITトレンド「スマホに必要なウイルス対策とは?」
iPhoneやAndroidのOSにはウイルス対策がすでに入っている
iOSもAndroidも、それぞれOS自体に個人情報を守るためのプログラムが組み込まれており、一定レベルのセキュリティは強固に守られています。iOSに関しては、OSの詳細が公開されていないため不正アプリやウイルスが非常に作りにくく、より高いセキュリティレベルがあるといえるでしょう。
とはいえ世界中で多発するサイバー攻撃によって、人工知能や機械学習を応用した犯罪の手段となり、仮想通貨などの資産そのものが危険にさらされるようになりました。サイバー攻撃の対象はパソコンだけでなく、インターネットに接続しさまざまなWebサイトにアクセスするスマホも含まれます。
参考:TIME & SPACE for KDDI「iPhoneのウイルス対策は?スマホの対策事情とすぐできる感染防止方法を解説」
iPhoneよりもAndoridの方がウイルスがはるかに多く注意が必要
日本にあるスマホのほとんどはOSが、iOSまたはAndroidです。しかし現在数百万といわれる種類のスマホウイルスの、ほぼ100%がAndroidを対象としていることには驚く方も多いでしょう。
バッテリー節約アプリなど一般的なアプリを装い、インストール時に個人情報を抜き取るよう設計されている悪質なアプリや、無料を謳っているのにインストール後に異常な課金を要求するセキュリティソフトなども、やはりAndroidスマホを対象としていました。
最近iPhoneからAndroidに乗り換えたという方は、iPhoneを使っていた時よりも高いセキュリティ意識を持って、しっかりウイルス対策をしましょう。
参考:norton「スマホのウイルスまとめ|被害の深刻さはPCよりはるかに上」
スマホがウイルスに感染した可能性のある兆候6つ
少しでも「自分のスマホは大丈夫かしら」と思い始めると、今までとなんら変わりがなくてもウイルスに感染していないか不安になってきますよね。そんな方のために、ここではスマホがウイルスに感染したときに現れる兆候について解説します。
ただ残念ながら、一部の古いアプリを除けば感染後、目に見える兆候が現れることはほぼないと言ってよいでしょう。しかしその中で次のような、ともすれば見過ごしてしまいそうな兆候もあります。
兆候① 広告や警告がポップアップで出てくる
不意にクリックしてしまいそうな商品やサービスの広告、不安にさせられる警告メッセージなどが、突然ポップアップとして画面に表示されるようになったら、要注意です。しかもそれが何度も起こる、何か決まった操作で必ず現れると言った特徴があるならウイルス感染を疑うべきでしょう。ただし、特定のウェブページを開いた時だけ表示されるものであれば、そのページの仕様である可能性が高いため、ウイルス感染している可能性は低いでしょう。
参考:Canonサーバーセキュリティ情報局「スマホがウイルスに感染!?不安に思ったら試したい5つの方法」
兆候② 使用しているアプリが頻繁に落ちる
どのスマホアプリも、OSの機能を使って動作します。もしアプリが頻繁に落ちてしまう、画面が消えてしまったり止まったりするようになったら、その原因はOSへの不正アクセスまたはウイルス感染の疑いがあります。
参考:Canonサーバーセキュリティ情報局「スマホがウイルスに感染!?不安に思ったら試したい5つの方法」
兆候③ カメラが勝手に起動している
ウイルス感染してスマホの中の情報が勝手に送信されるようになってしまうと、遠隔地にいるユーザーが勝手にカメラを起動して画像を送信するといった不正も可能になります。もしカメラを滅多に使わない方が「いつの間にかカメラが起動していた」なら、急いで何らかの対策をとる必要があるでしょう。
参考:norton「スマホのウイルスまとめ|被害の深刻さはPCよりはるかに上」
兆候④ データ使用量が普段より多くなっている
ウイルスによる不正操作では、スマホの中の情報を「送信」するというものもあります。外出時、モバイル回線を使って勝手に送信していると、使った覚えがないのに普段よりデータ使用量が増えてしまうはずです。こんな現象に気づいたら、不正アプリがないか確認するなどセキュリティ対策をとることをおすすめします。
参考:Canonサーバーセキュリティ情報局「スマホがウイルスに感染!?不安に思ったら試したい5つの方法」
兆候⑤ スマホの動作が以前よりも重くなった
不正操作が頻繁で、送信する情報が多いほどスマホの処理能力も限界に近づきます。そうなるといつものようにスマホを使っているだけなのに、「随分時間がかかっているな」「画面が止まりそうだな」といった、いわゆる「動作が重くなる」という兆候が見え始めます。
ただ問題は、その兆候があるとわかっても原因にはなかなかたどり着けないということです。頻繁にアプリをインストールしているユーザーなら、なおさら特定するのは難しいでしょう。
参考:norton「スマホのウイルスまとめ|被害の深刻さはPCよりはるかに上」
兆候⑥ バッテリーの消費が激しくなった
バックグラウンドでの不正操作は、人間が気づかないものの必ず現れるのがバッテリーの消耗具合です。いつもと同じくらい使っているだけなのに、バッテリー消費が激しくなったら、注意が必要です。
また充電式バッテリーの劣化の原因は使った時間ではなく、充電・放電した回数です。不正操作でバッテリー消費が多いほど充電回数も増え、結果としてバッテリーの劣化が進み、満充電のはずなのに表示を見ると100%以下といったことが起こりやすくなります。
参考:Canonサーバーセキュリティ情報局「スマホがウイルスに感染!?不安に思ったら試したい5つの方法」
スマホがウイルスに感染した場合の対処法3つ
スマホがウイルスに感染しているかどうかは見た目ではわからない場合も多くあります。感染してしまった際、被害を最小限にとどめるために、効果的な対処法を確認しておきましょう。ここでは代表的なウイルス感染の対処法を3つ紹介します。
対処法① 使いまわしている各種パスワードを変更する
ウイルス感染対策で大切なのは、ネットバンキングやショッピングサイト、SNSといった重要度の高いサービスへの対策です。重要度の高い順にアカウントのパスワードを変更しましょう。もし利用できるのなら、携帯電話番号を使った2段階認証を追加することをおすすめします。
対処法② ウイルス対策ソフトで駆除
本来ならスマホを手に入れてすぐが理想ですが、ウイルス対策ソフトをインストールするのも効果的です。これらのソフトは一般に、スマホからウイルスを検出すると自動的に隔離し、まとめて駆除できるようにします。インストールすればそれ以降のウイルス感染を防ぎ、高い安全性が維持できるでしょう。
ただ、常に最新のウイルス対策を施すためには、ウイルス定義ファイルの更新が欠かせません。スマホの安全のために、一定の費用や手間をかけることが大切です。
対処法③ 初期化する
どうしても不具合が解消できなければ、最後の手段としてスマホの初期化という方法があります。「最後の手段」と表現したのは、初期化するとウイルスは駆除できますが、同時に大切なデータも消去されてしまうためです。
バックアップをとっていれば大丈夫かというとそうとは限りません。バックアップしたファイルそのものが感染している可能性があるからです。そのときは、復元したらすみやかにウイルスチェックを施し、駆除する必要があります。
感染する前にできるウイルス対策7つ
ウイルス感染するのをただ恐れるだけでなく、先手を打って感染を防ぐために徹底的に対策しておきたいところです。ここでは主な7つの方法を解説しますが、どれもスマホを安全に使うための「心得」に近いものといえます。ただ楽しむだけでなく、自分のスマホを守るための最低限のルールとして、ぜひいつも意識しておきましょう。
対策① OSを最新のバージョンにする
OSのバージョンアップの目的の1つに、セキュリティ性能の向上があります。ウイルスによる攻撃に備えるしくみを構築したり、狙われる可能性のある脆弱性を改善したりしてスマホをより強固に守るよう追加・調整するのです。
中にはさまざまな理由からバージョンアップに消極的なユーザーもいますが、やはりウイルス対策の意味ではできるだけすみやかに最新のバージョンにしておくことで、より安全にスマホを利用できるでしょう。
対策② 広告や警告画面が出ても偽物は無視する
特にAndroid端末では、ネット検索していると突然「ウイルスに感染しました」などと警告画面が表示される場合があります。しかしこれらの画面の多くは、ウイルス感染させるための偽セキュリティソフトをインストールさせるための罠です。
それに対して本物の警告は、およそ次のような内容です。
- インストールされているセキュリティソフトからの警告(それ以外のソフトからではない)
- ウイルスの駆除を促す警告(ソフトのインストールを促す警告ではない)
それ以外の警告や広告は無視するようにしましょう。
対策③ 信頼できない提供元のアプリはインストールしない
iOSのアプリは原則としてApple社のApp Storeからしかインストールできません。App Storeでアプリが公開されているということは、Appleの厳格な基準を満たしたアプリということであり、一定の信頼性が保証されているアプリだといえるでしょう。
しかしAndroidアプリは、メインとなるGoogle Playだけでなくそれ以外のサイトからもダウンロードできます。Google Play以外の場所で公開・提供されているアプリは、Google社の審査を受けておらず、安全が保証されていないアプリということです。
提供元がわからない、信頼できない提供元のアプリのインストールは、大きなリスクが伴います。どれだけ魅力的でも、信頼できる提供元以外からのインストールはしないようにしましょう。
対策④ アプリに不要な権限を与えない
もし不正なアプリをインストールしても、悪事を働くことができないよう権限を与えなければ被害を抑えることができます。連絡先や画像ファイルにアクセスする権限を与えなければ、流出する危険はありません。
注意すべきは、アプリのインストール直後の起動時です。さまざまなデータへのアクセスを求めてくるので、不必要と思えるアクセスは拒否しましょう。むやみに許可するのではなく、それがアプリの動作に本当に必要かどうか、1つずつよく考えることが大切です。
対策⑤ フリーWi-Fiの利用を控える
ここでいうフリーWi-Fiとは、学校内や会社内で所属するユーザーが無料で利用できるWi-Fiではなく、カフェや店舗に用意されているいわゆる「公衆Wi-Fi」です。フリーWi-Fiは誰でも利用でき、しかも同時に利用しているユーザー同士がスマホのデータを見たりコピーしたりできます。
無料で利用できてデータ通信量も節約できるので大変便利ですが、データやログインパスワードを盗まれるリスクがあることも知っておくべきでしょう。
参考:ITトレンド「スマホに必要なウイルス対策とは?」
対策⑥ 定期的にデータをバックアップしておく
万が一ウイルスに感染し、駆除に失敗すれば最悪の場合大切なデータを犠牲にして初期化しなくてはならないかもしれません。そのようなときに備え、スマホは定期的にデータをバックアップしておくことをおすすめします。
定期的にバックアップをとっておけば、最悪でも少し以前のスマホを取り戻せます。思い出の写真や連絡先といった大切なデータはしっかり守りましょう。
対策⑦ セキュリティアプリをインストールする
Android端末の場合、ウイルス感染などの脅威からスマホを守るためにさまざまなセキュリティアプリがインストールできます。あらかじめインストールしておけば、不正アプリをインストールしようとしても、先にセキュリティアプリがチェックしブロックしてくれるので安心です。
参考:ITトレンド「スマホに必要なウイルス対策とは?」
各通信キャリアが提供するウイルス対策アプリ4つ
Android端末のセキュリティ性能をアップするなら、やはりウイルス対策アプリのインストールをおすすめします。ここで紹介するのはそのうち、スマホの大手キャリア4社が提供している有料サービスです。アプリによって機能や金額などサービス内容が異なります。
【au】ウイルスバスター for au
もしauユーザーであれば、auスマートパスプレミアムに含まれるウイルスバスター for auを利用できます。auスマートパスプレミアムは月額548円ですが、これ以外にもさまざまな特典があるため、同時に利用するサービスが多いほどお得です。
参考:au「ウイルスバスター for au」
【docomo】あんしんセキュリティ
ドコモユーザーなら月額220円の安心セキュリティが提供されています。アプリはAndroidスマホだけでなくタブレットや、iPhone・iPadといったiOSでも利用でき、さらに初回申込なら31日間無料で利用できる特典付きです。
参考:docomo「あんしんセキュリティ」
【ソフトバンク】スマートセキュリティpowered by McAfee
ソフトバンクユーザーなら、Android搭載のスマホとタブレット向けにスマートセキュリティ powerd by McAfeeを利用しましょう。月額料金は330円で、保存しているデータやダウンロードするアプリ、microSDカードの内部までウイルスチェックをしてくれます。
参考:SoftBank「スマートセキュリティ powerd by McAfee」
【楽天モバイル】ノートンモバイルセキュリティ
楽天モバイルは、有名セキュリティソフトベンダーノートンが開発したモバイル端末用セキュリティアプリノートンモバイルセキュリティを提供しています。月額220円で、AndroidとiOSの両方に対応しており、特にAndroidではアプリの危険性を判定してくれるので、さまざまなアプリをよく利用するユーザーにはきっと役立つでしょう。
参考:楽天モバイル「ノートンモバイルセキュリティ」
スマホ向けウイルス対策アプリ3つ
せっかく利用するなら、スマホキャリアの垣根を越え、長く利用できるアプリがいいという方には、個別にアプリを買う方法もあります。ここで紹介するのは、それぞれ独自のウイルス対策を提供している信頼できる3つのベンダーが提供するアプリです。
ウイルス対策アプリ① カスペルスキーインターネットセキュリティ
カスペルスキーインターネットセキュリティなら、ウイルス対策だけでなくハッキングやマルウェア対策もできます。他にもWi-Fi利用の際の通信を暗号化したり、パスワードやクレジットカードといった重要な情報を暗号化して保管する機能も無料で利用できるのでお得です。
参考:DIME「無料版は本当に使える?スマホ向けウイルス対策ソフトの選び方」
ウイルス対策アプリ② ウイルスバスターモバイル
トレンドマイクロが提供するウイルスバスターモバイルは、不正アプリのインストールを防ぐのはもちろん、子供が使うスマホを有害サイトから守ったりアプリの使用制限をしたりするペアレンタルコントロールが利用できます。
参考:DIME「無料版は本当に使える?スマホ向けウイルス対策ソフトの選び方」
ウイルス対策アプリ③ アバスト無料アンチウイルス
無料で使いたければ、このアバスト無料アンチウイルスをおすすめします。ウイルスだけでなくスパイウェアやランサムウェアなどを検出でき、感染が疑われるファイルをクラウドに自動送信し、対処法を提案してくれるアプリです。
参考:DIME「無料版は本当に使える?スマホ向けウイルス対策ソフトの選び方」
iPhoneやAndroidの修理はスマホ修理王がおすすめ!
ウイルス感染かもしれないと思い、紹介した対処法を試してみたが改善されない。そんなときはスマホの故障や破損の可能性があります。しかし、見極めはなかなか難しく、誰もができるわけではありません。そんなときはスマホ修理王の無料相談がおすすめです。
スマホ修理王では店舗だけでなく電話での相談・見積もりも無料なので、手軽に利用できます。しかも内容によっては即日修理も可能です。スマホに異変を感じたら、ぜひ一度スマホ修理王にご相談ください。
この記事の監修者
株式会社フラッシュエージェント
取締役 大橋光昭
1983年大阪府生まれ。OA機器販売営業、インターネット広告代理店のマーケティング職・新規事業開発職などを経て、2015年4月 株式会社ヒカリオを同社代表と設立。iPhone修理事業の担当役員として商業施設を中心に延べ14店舗(FC店含む)の運営に携わる。2019年7月 iPhone修理事業の売却に伴い株式会社ヒカリオを退職。2019年10月 株式会社フラッシュエージェント入社。「スマホ修理王」の店舗マネジメント及びマーケティングを担当。2020年4月 同社取締役に就任。