バッテリー充電の最適化で過放電を防げる!操作方法について徹底解説
2022年6月1日
バッテリー充電の最適化とは、100%までの充電時間を遅らせて過放電を防ぐ機能です。設定をオンすれば継続的に最適化が図られ、バッテリーの劣化を防ぐことができます。本記事では、バッテリー充電の最適化に関する概要や操作方法などについて解説します。
バッテリー充電の最適化とは過放電を防ぐ仕組み
バッテリー充電の最適化とは、充電量が80%に達した時点から充電スピードを低下させ、なるべくフル充電しないようにして過放電を防ぐ機能のことです。例えば、ユーザーが23時に就寝し7時に起床する生活を送っているとしましょう。
バッテリー充電の最適化がオンになっていれば、7時に100%の充電量に達する時間まで充電量が80%を超えないように充電を保留できます。これはデバイス上の機械学習によってユーザーの充電習慣を学習・予測によって実現している技術です。
バッテリー充電の最適化機能に関する操作方法
バッテリー充電の最適化機能を行う方法としては次の3つが挙げられます。
- オンにする方法
- 完全にオフにする方法
- 一時的にオフにする方法
いずれも最適化の方法ですが、生活リズムがバラバラだと正常に機械学習が機能しないため、バッテリー充電の最適化が図れず正常に充電できません。「起床したら充電されていなかった」といった事態を防ぐためも、ここでは各操作の詳しい内容についてみていきましょう。
オンにする方法
ここでは、バッテリー充電の最適化をオンにする方法をみていきましょう。手順は次のとおりです。
- iPhoneの「設定」アプリをタップ
- 少し下に画面をスクロールしたところにある「バッテリー」をタップ
- 「バッテリーの状態」をタップ
- 「バッテリー充電の最適化」をオン
これでバッテリー充電の最適化の設定をオンにできました。
※iOSのバージョンにより操作方法が異なる場合があります
完全にオフにする方法
次に、バッテリー充電の最適化を完全にオフにする方法をみていきましょう。手順は以下のとおりです。
- iPhoneの「設定」アプリをタップ
- 少し下に画面をスクロールしたところにある「バッテリー」をタップ
- 「バッテリーの状態」をタップ
- 「バッテリー充電の最適化」をオフ
これでバッテリー充電の最適化の設定をオフにできます。
※iOSのバージョンにより操作方法が異なる場合があります
一時的にオフにする方法
バッテリー充電の最適化には完全オフだけでなく、一時的にオフする機能も備わっています。一時的にオフにする手順は次のとおりです。
- iPhoneの「設定」アプリをタップ
- 少し下に画面をスクロールしたところにある「バッテリー」をタップ
- 「バッテリーの状態」をタップ
- 「バッテリー充電の最適化」をオフにする
- メッセージとともに「明日までオフにする」「オフにする」「キャンセル」のメニューが表示される
- 「明日までオフにする」をタップ
「明日までオフにする」を選択した場合は、午前6時まで適用されます。
※iOSのバージョンにより操作方法が異なる場合があります
最適化機能をオフにしても80%で止まる場合の原因
最適化機能をオフにしても80%で充電が止まるケースがあります。この場合に考えられる原因は次の2つです。
- 本体の放熱ができていない
- 高温の場所に放置していた
また、充電できないだけでなくバッテリーの劣化にもつながるため、正しく対応しておかなければなりません。バッテリー劣化を防ぐためにも、ここでは原因ごとの詳しい内容についてみていきましょう。
本体の放熱ができていない
放熱が上手くできていないとバッテリーに負荷がかかりやすく、本体が熱を持つことも少なくありません。そのため、最適化機能をオフにしても充電量が80%で止まっている場合は放熱の不具合を疑いましょう。
放熱が追いつかなくなる主な原因としては、複数のアプリを同時に起動したり、高負荷のアプリを起動したりといった例が挙げられます。
高温の場所に放置していた
放熱ができていても、高温の場所に放置していると本体が物理的に熱を帯びてしまい、充電量が80%で止まるケースがあります。そのため、充電がうまく行われていない場合は、高温の場所に放置していなかったかを確認してみましょう。
高温になりやすい場所としては、真夏の車内や直射日光が当たる窓際などが挙げられます。また、本体やスマホカバーの色がブラックだと、熱を吸収・蓄積しやすい傾向にあるため特に注意が必要です。
最適化機能以外でバッテリーの劣化を防ぐ7つの方法
最適化機能以外でバッテリーの劣化を防ぐ方法として、次の7つが挙げられます。
- 充電しながらの利用を避ける
- 最適な温度環境で利用する
- 充電をしたまま放置しない
- 正規品の充電器やケーブルを使用する
- バッテリー残量を減らし過ぎない
- 充電する回数を抑える
- バッテリー残量が無い状態で放置しない
ここでは、方法ごとの詳しい内容について解説します。
1.充電しながらの利用を避ける
充電した状態でスマホを使用すると発熱を招き、バッテリーの劣化を早めます。リチウムイオン電池は熱に弱く、高温状態での使用や放置はバッテリーに大きな負担がかかります。
さらに、充電の回数や時間が増えるほどにバッテリーの劣化が早まるため、スマホを長く使用するためにも、充電しながらの利用はできるかぎり避けましょう。
2.最適な温度環境で利用する
スマホの使用に最適な温度環境は約16~22度とされています。そのため、0度以下や35度以上といった極端な温度の変化はバッテリーに深刻なダメージを与える可能性があるため注意が必要です。
スマホを使用する温度環境に配慮することでバッテリーに与えるダメージを軽減でき、その結果として寿命を延ばすことにつながります。
3.充電をしたまま放置しない
充電したまま放置すると過充電が発生します。過充電とは、フル充電された状態からさらに電力を供給してしまうことです。
過充電が続くとバッテリーに大きな負荷がかかり、充電の消費を早める可能性があります。ただし、フル充電されるとそれ以上の充電を止める機能が搭載される機種もあるため、自身の保有するスマホを一度確認してみてください。
4.正規品の充電器やケーブルを使用する
正規品の充電器やケーブルはバッテリーの負荷を最小限にし、最適な充電ができるように設計されています。しかし、同じコネクターだったとしても非正規の充電器やバッテリーは正規品と比べると電力供給が不安定で、バッテリーに負荷がかかりやすくなります。
そのため、購入金額が高くても正規品の充電器やケーブルを使用するようにしましょう。iPhoneの場合は、Appleが定める基準をクリアしていることを示すMFI認証のある製品を使用すると安心です。
5.バッテリー残量を減らし過ぎない
負荷がかかりにくいバッテリー残量は30~50%程度といわれています。そのため、バッテリー残量が50%以上と残っている状態で充電してしまうと過充電のリスクが高くなります。
前述のとおり、過充電はバッテリー劣化を早めてしまう原因の1つです。充電時にはバッテリー残量にも気を配り、残量を残し過ぎた状態で充電しないように注意しましょう。
6.充電する回数を抑える
充電回数と使用可能時間との関係性は次のとおりです。
- 300回:70~80%程度
- 500回:50~70%程度
上記のとおり、充電回数に比例してバッテリーの劣化は進みます。つまり、1日1回充電した場合、おおよそ1年半でバッテリーの持ちが悪くなるということです。
そのため、スマホの利用時間を減らして充電回数を抑えることでもバッテリーの劣化を遅らせます。
7.バッテリー残量が無い状態で放置しない
バッテリー残量が0%のままで放置しないようにしましょう。リチウムイオン電池は使い切ってしまうだけでも内部にダメージを与えて、電池容量の低下を招きます。
つまり、残量0%の状態が長期間続くと過放電によって内部素材が劣化し、充電性能が低下します。最悪の場合は、充電不能の状態にもなりかねません。
そのため、定期的に充電してバッテリー残量を30~50%程度に維持するなどの配慮は必要です。
バッテリーに関する問題はスマホ修理王にご相談ください!
バッテリー充電の最適化をオンにすることで充電量をコントロールでき、過放電を防止できます。しかし、最適化機能を利用しなくても「充電しながらの利用を避ける」「最適な温度環境で利用する」「充電をしたまま放置しない」といった方法でも劣化の防止につながります。
ただし、バッテリーはあくまで消耗品です。利用し続けていればいずれ劣化します。バッテリーの持ちが悪いと感じる場合は、バッテリー交換を検討してみてください。
ちなみにスマホ修理王では当日持ち込みでもバッテリー交換に対応しています。見積りのみでも対応しているため、バッテリーの持ちが悪い場合は、ぜひスマホ修理王に一度ご相談ください。
※機種や症状により一部店舗ではご対応できない場合があります。予めご了承ください
この記事の監修者
株式会社フラッシュエージェント
取締役 大橋光昭
1983年大阪府生まれ。OA機器販売営業、インターネット広告代理店のマーケティング職・新規事業開発職などを経て、2015年4月 株式会社ヒカリオを同社代表と設立。iPhone修理事業の担当役員として商業施設を中心に延べ14店舗(FC店含む)の運営に携わる。2019年7月 iPhone修理事業の売却に伴い株式会社ヒカリオを退職。2019年10月 株式会社フラッシュエージェント入社。「スマホ修理王」の店舗マネジメント及びマーケティングを担当。2020年4月 同社取締役に就任。