Wi-Fiで表示される「安全性の低いセキュリティ」とは?

2022年2月25日

iPhoneをWi-Fiに繋いだとき、「安全性の低いセキュリティ」と表示されることがあります。
Wi-Fi接続時に出るこの不穏なメッセージに、不安を抱いている方も少なからずいるのではないでしょうか。
この記事では、「安全性の低いセキュリティ」が表示される原因や、その対処法について解説していきます。

「安全性の低いセキュリティ」と表示される原因


iPhoneのiOSが14になってから表示されることが増えた「安全性の低いセキュリティ」というメッセージ。
これは、Apple社からの「そのWi-Fi機器だと危険ですよ」という警告です。
この表示が出る原因は、iOS14からWi-Fiのセキュリティが強化されたから。
つまりiPhone本体ではなく、主にWi-Fi機器側での確認・対処が必要です。

しかしWi-Fi関連の事柄を調べても、「認証がナンタラ~」「暗号化がカンタラ~」など、難しくてわかりにくい用語ばかり・・・
言葉の意味がわからないと、対処の仕方もよくわかりませんよね。
なので、まずはそれぞれの単語について簡単に理解をしていきましょう。

※以下でご紹介する内容はすべて、2022年2月時点のものです

認証方式とは

認証方式とは簡単に言うと、「Wi-Fiに接続する人を識別する方法」のようなもの。
以下の表をご覧ください。

<認証方式> <内容>
■PSK 一般的に家庭で使用されているのがPSK。
初めて接続するときには、パスワードの入力が必要です。
パスワードは所有者のみがわかるようルーターのラベルに記載されており、安全性は高いと言えるでしょう。
■IEEE802.1x 大規模なネットワークで用いられるもの。
認証用のサーバーを用意し、そのサーバーのリストに入っている人だけがアクセスできるというものです。
安全性は非常に高く、主に企業・法人で利用されています。
■WEB認証 Wi-Fiの接続時にWEB上で認証を行うもの。
メールアドレスの登録だけで認証できるので安全性は低く、主に公衆無線LANで使用されています。

一般家庭で利用しているのはPSKであり、安全性は高め。
しかしPSKであっても、後述する「暗号化方式」「暗号化アルゴリズム」によっては、安全性が低いとみなされてしまうことがあるのです。

暗号化プロトコルとは

暗号化プロトコルとは、情報を暗号化する際のルールのようなもの。
「このようなルールにしたがって暗号化していきます」という決まり事のことだと思っていただければOKです。
暗号化プロトコルの種類は以下の通り。

<暗号化プロトコル> <内容>
■WEP 安全性は最弱。
脆弱性が発見されたため、現在では使われていません。
■WPA 現在の主流のひとつです。
■WPA2 こちらも現在の主流。
WPAが強化されたもの。
■WPA3 WPA2が強化されたものです。
ゆくゆくはこのWPA3が主流に。

暗号化方式とは

暗号化方式とは、情報を暗号化する手順のこと。
暗号化プロトコルと同じ単語が出てきますが、厳密に言うと違うものです。
とにかく、「このような順番で暗号化しますよ」というものだと覚えておけばよいでしょう。

<暗号化方式> <内容>
■WEP 「暗号化プロトコルWEP」で使用されている暗号化方式がWEP。
つまり現在では使われていません。
■TKIP WEPの代わりにつくられた暗号方式です。
■AES こちらはTKIPの弱点を補う最新の暗号化方式。
安全性が高いため、AESを使っておけば間違いありません。

 

暗号化アルゴリズムとは

暗号化方式が「暗号化の手順」なら、暗号化アルゴリズムとは「それをどんな技術で暗号化するか」ということ。
安全性の高い暗号化アルゴリズムは以下の通りです。

<安全性が高い順>
■WPA3(暗号化方式AES)
■WPA2(暗号化方式AES)
■WPA2(暗号化方式TKIP)
■WPA
■WEP

表示されたときの対処法

ここからは、「安全性の低いセキュリティ」が表示されたときにどうすればよいかをご紹介します。
主な対処法は次の4点。

①ルーターの設定を変更
②中継器を外す
③ルーターを交換する
④セキュリティの低いWi-Fi通信を使用しない

それでは具体的に解説していきます。

①ルーターの設定を変更

先ほど学んだ「暗号化プロトコル」や「暗号方式」などは、スマホではなくルーターの設定です。

AppleではWPAやWPA2 (TKIP)を安全性が低いセキュリティであると認識しており、iOS14以降のバージョンでは、この方式を推奨していません。
つまり「安全性の低いセキュリティ」と表示されるのは、ルーターの設定がWPAやWPA2 (TKIP)であるとき。
ルーターの設定をWPA2 (AES)以上に変更すればセキュリティの安全性が高まり、警告は発せられなくなります。

設定は各Wi-Fiルーターの管理画面から変更できるので、詳細については公式HPなどでご確認ください。

②中継器を外す

「安全性の低いセキュリティ」と表示される原因が、Wi-Fiの中継器である可能性も。
中継器を利用していて警告メッセージが出たという場合は、いったん中継器を外し、新規のルーターと接続してみましょう。

③ルーターを交換する

ルーターそのものが古い場合は、暗号化プロトコルや暗号方式を変更できない場合があります。
現在販売されている最新の無線ルーターは、ほとんどがWPA2 (AES)以上に対応。
古いルーターをお持ちの方だけでなく「設定とか暗号化方式とか、やっぱりよくわからない」という方も、ルーターを最新のものに交換してみるのが、簡単でシンプルな解決方法かもしれません。

④セキュリティの低いWi-Fi通信を使用しない

▼設定⇒Wi-Fi
とタップすると、接続しているWi-Fiのネットワークが表示されます。
そのネットワーク名の右横に、南京錠のような鍵マークはあるでしょうか?

例えば公共の無線LANなど、鍵マークのないWi-Fiはパスワードがなくても利用できて便利な反面、誰でも使用できることから安全性は高くありません。
悪意のある第三者に通信内容を悪用されてしまう可能性もあるため、これも「安全性の低いセキュリティ」であるとみなされます。

「ちょっとゲームをしたい」「ヒマつぶしにネットサーフィン」など、もし不要不急なのであれば、セキュリティの低いWi-Fi通信は利用しないというのも一つの方法です。

警告を無視してしまうと

「安全性の低いセキュリティ」が表示されても、必ずしも被害が発生するというわけではありません。
現在の状況を把握し、リスク管理ができている方であれば、そのまま使用を続けても問題はないでしょう。

しかしセキュリティが危険にさらされることで、トラブルに巻きこまれる事例があるのも事実。
主なリスクは暗号化キーが複製され、個人情報が流出してしまうことです。

暗号化キーが複製される

暗号化キーとは、Wi-Fiのパスワードのこと。
パスワードという鍵をかけることによって通信内容を暗号化し、第三者に通信内容を知られないようにするためのものです。
しかしWi-Fiのセキュリティが弱いと、この暗号化を解除するための「合鍵」のようなものが複製されてしまう可能性があります。

個人情報が流出

セキュリティが低いと、暗号化キーを複製されてしまう恐れがあると前述しました。
そうなると、閲覧したWEB情報やネットショッピングの内容などが覗かれ放題に。
つまり、ID・パスワードからクレジットカードの番号にいたるまで、あらゆる個人情報がバレてしまうということになります。
大切な個人情報や財産を守るためにも、日頃からセキュリティに関する危機感や意識を高く持っておきましょう。

Wi-Fiの修理は正規店へ

「ルーターの設定変更をしたのに変わらない」
「何だかWi-Fiの機能自体が壊れているような気がする」
そんなときは、一度正規店に相談してみましょう。

第三者修理店ではWi-Fiの修理はできません

実は第三者修理店では、Wi-Fi関連の修理はできません。
これは電波法という法律で決められており、電波に関わる修理は正規店でしかできないルールになっているのです。
もし正規店以外のショップで修理をしたスマホで電波を発してしまうと、電波法違反となる可能性があり、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が課せられることもあるのでご注意ください。

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この記事の監修者

株式会社フラッシュエージェント

取締役 大橋光昭

1983年大阪府生まれ。OA機器販売営業、インターネット広告代理店のマーケティング職・新規事業開発職などを経て、2015年4月 株式会社ヒカリオを同社代表と設立。iPhone修理事業の担当役員として商業施設を中心に延べ14店舗(FC店含む)の運営に携わる。2019年7月 iPhone修理事業の売却に伴い株式会社ヒカリオを退職。2019年10月 株式会社フラッシュエージェント入社。「スマホ修理王」の店舗マネジメント及びマーケティングを担当。2020年4月 同社取締役に就任。

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