スマホは水に弱い!水没修理とすぐできる対策3つを徹底解説
2019年11月2日
水没。それはスマホなどの電子機器にとって「終わり」を意味します。
金属で構成され電気で動く以上、少しでも水に触れてしまえばたちまち不具合が起こり、最後は起動しなくなります。
対策・対処法を知って、普段から万が一に備えましょう!!
この記事では、
◆水没したら「中」から壊れる
◆水没品は直せるの?
◆防水性能は信用できる?
◆誰でもすぐできる水没対策3選
◆もし水没したらすべき2つのこと
について徹底解説!
スマホを使う全ての人にとって必読の内容となっています。
ぜひ、最後までお付き合いください!
水没したら「中」から壊れる
水没端末の内部を見てみよう!
水没した端末の内部を実際に見てみましょう。
水没により起こる2段階の現象
スマートフォンなどの電子機器の内部はたくさんの金属部品で構成されており、電気によって駆動します。
したがって、内部に水が入り込むと次のような異常が発生し、壊れてしまいます。
第一段階 短絡(ショート)
我々の生活に関わる「水」にはミネラルやカルキなど様々な不純物が入っているため、電気を通します。
複雑な電気回路で構成されているスマートフォンの内部に水が入ると、それが通電することにより本来とは全く違う異常な電気の流れを作ってしまいます。
その結果、回路が短絡(ショート)して正常に機能しなくなります。
程度が酷いと基板が焦げてしまったり、回路を切ってしまうなどの致命傷を負う原因となります。
第二段階 腐食
金属が水に触れると化学反応を起こし、溶出・酸化といった現象が起きます。これが腐食です。
スマートフォンは複数種の金属が使われている上に電気によって駆動しているため、電食と呼ばれる腐食を起こすケースもあります。
腐食が起きると、金属が腐ってしまうため電気が流れなくなります。また、腐食が進んだ金属はボロボロと零れ落ちてしまうため修復できなくなります。
故に、基板回路や主要なチップなどに重度の腐食が起きてしまうと修理不能になってしまいます。
先ほどの基板の写真に映っている「白・青・茶色などのもやもやしたもの」が腐食したものの典型例です。
水没してから時間が経てば経つほど腐食は進行するので、なるべく早く対処したいものですね。
海水没は特にダメージ大
水没の中でも「海水」に触れてしまった端末は特に大きなダメージを受けます。
塩(NaCl)を含んだ液体は、通常の水よりも金属が腐食しやすい性質があります。特に、塩分濃度が3%の液体中では最も腐食しやすいという研究結果が出ており、奇しくもこれは海水に於ける塩分濃度と合致するそうです。
つまり、海水による水没に遭ったスマートフォンは一瞬にして内部がダメになってしまうというわけです。
実際、当店に持ち込まれる修理端末に於いても、海水没品の内部は塩や錆で真っ白・真っ赤に変質しているケースがほとんどであり、通常の水没品に比べて「修理不可」と判断する確率も高くなっています。
水没品は直せるの?
直る可能性はゼロではない
条件付きで直る可能性があります。
ここまでの説明でわかるように、スマートフォンなどの電子機器は水没した時点で死の淵まで迫ります。それに対して早く対処すれば少し延命できる可能性があり、少しでも放置すれば帰らぬ端末となるわけです。
倒れた人に対してすぐにAEDなどの心肺蘇生を行えば後遺症や余命があれど一命を取り留める可能性はあるが、何もせず数分放置すれば確実に死んでしまうのとほぼ同じです。
ここでいう「条件付き」とは、スマートフォンの場合は後述するような後遺症・余命が必ず付帯することを意味します。
復旧できたとしても何かしらの不具合が残り、長期での使用は見込めないということをご理解ください。
スマホの腐食は止められない!
当店では、水没してしまった端末の点検・修理の工程中に「基板・パーツ洗浄」を行い、腐食や水分によって持ち込まれた不純物を丁寧に洗い流します。
一般的に「サビ取り」と呼ばれる作業に近いものと考えていただければイメージしやすいでしょうか。
短絡や腐食の具合がある程度軽ければ、洗浄作業とパーツの交換により起動状態まで復旧します。
その後、場合によっては基板の精密点検・修理を試みます。
しかし、スマートフォンのような電子機器は
・小さくて
・回路が剥き出しでなく基板の中に巡っていて
・金属以外にも様々な物質で構成されている
などの理由で施術後にサビ止め加工をすることができません。
一般的に、パイプやホイールなどの「それなりに大きさがあって、部品全体が金属のみでできている」製品に於いては、サビ取りの後に防腐剤によるサビ止め加工を施すことでもう一度持たせようとするが多いのですが、スマートフォンの場合はそれが不可能なのです。
起動状態まで復旧したとしても、腐食の進行を完全に止めたわけではありません。
したがって、しばらくするとまたその続きから腐食が進んでしまい、起動しなくなってしまう可能性が残ってしまうのです。
データ救出目的の修理
完治しないとはいうものの、当店では水没修理サービスを設けています。
その理由が「データ救出」です。
水没したスマートフォンそのものを修理したいというお客様のほとんどは、「機種変更する前に一時的に起動させてデータのバックアップをしたい!」という想いを強く持っています。
当店では、そうした想いにできる限り応えるために「起動したとしても完治させるのは不可能であるため継続使用は望めないこと」などをしっかりと説明したうえで、水没修理を受付しております。
やはり、長年の写真・連絡先・メール・LINEなどのデータはとっても大切ということですね。
防水性能は信用できる?
「考えて作られているが、過信は禁物。」
と答えておきましょう。
我々修理エンジニアは日ごろからたくさんの端末を分解していますが、構造的な観点から「安心して防水と言えるスマートフォン」に出会ったことはありません。
スマートフォンの組み上げにはほぼ例外なく「粘着テープ」が使われています。
防水と言えばゴムパッキンや金属溶接などの厳重な加工をイメージする方が多いと思いますが、スマートフォンの表面接合にそれらが行われることはほぼありません。また、耐水性のある物質で後から本体前面をコーティングしているといったこともありません。
このテープには、各メーカーの様々な努力が見受けられます。
耐水性の高いゴム質やプラスチック質の素材を用いていたり、継ぎ目のないテープを使っていたりと簡単にテープが負けてしまわないように開発されています。
しかし、テープである以上は過度に水分を加えると粘着物質やテープ素材がふやけて剥がれ落ちてしまいます。
お風呂に持ち込んだり、プールや海で使ったり、水洗いをしてしまえば、、、、もうわかりますね?
当店は防水性能が謳われている機種の水没修理も日ごろよりたくさんご依頼いただいています。
やはり過信は禁物です。
誰でもすぐできる水没対策3選
「おわかりいただけただろうか」
水没は恐ろしいものですが、普段から意識することでその危険性を回避することができます。
ここでは誰でも普段からできる使い方を紹介します。
ぜひ実践してみてください!
対策1: 水気のある場所で使用しない!
そもそも水気のある場所に持ち込まないのが一番です!
「自分は落とさないから」「少しくらい大丈夫でしょ」という考えは捨てましょう。
当店に来店されるお客様のほとんどは次のような場所で使用し、うっかり落として壊しています。
お風呂 / シャワー
湯船につかりながら動画を見たり、マンガを読んだり、シャワーを浴びながら音楽を流したりといった使い方をしている人も多いのではないでしょうか?
当店へのご依頼内容として非常に多い原因です。
水分はもちろん、熱も粘着テープを弱める要素の一つであり、実は非常に水没しやすい危険な場所です。
今すぐやめましょう。
プール / 海
「プールや海の中でも連絡を取れるように」
「水中の写真を撮りたい」
などの理由で、水着のポケットに入れたまま遊んでいる人もいらっしゃいますね。
海の塩分はもちろん、多くの人が絶えず出入りするプールの水は、ホコリや汗など多くの不純物を含んでいます。
水没時の影響が非常に大きい場所なので、持込は控えるようにしましょう。
トイレ
当店に持ち込む方で最も多いかもしれません。
「ポケットに入れたまま用を済ませた後、するりと落ちてしまった」という方が非常に多くいらっしゃいます。
トイレの水は不純物が多いだけでなく、手を入れて取り出すのも大変、他人に見てもらうのも躊躇われる。
鞄に入れておくなどしてスマートフォンが逃げないようにして、大変な思いをしないようにしましょう。
洗濯機
「ポケットに入れたまま洗濯機を回してしまった、、、」
多いですね。
洗濯時の水は洗剤や汚れなど非常に不純物が多く含まれます。
また、近頃の洗濯機はボタンを一度押したら放置するだけのものも多く、スマホを入れたまま回してもなかなか気づかなかったり。
必ず衣服の全てのポケットを確認してから洗濯機を回しましょう。
雨
雨の中歩いていたらポケットや鞄に入れていたスマートフォンが濡れていたという方もたくさんいらっしゃいます。
自然が相手なので仕方ないかもしれませんが、雨の日はなるべく外出を控えるなどして危険を回避しましょう。
水洗い
「毎日ハンドソープで水洗いしています」という方が時々いらっしゃいます。
絶対に今すぐやめましょう。
対策2: 定期的にバックアップを行う
日ごろから定期的にデータバックアップを行いましょう。
水没による影響が重度の場合、起動状態への復旧が不可能となるケースもあります。
そうした場合はデータの取り出しが不可能になってしまいます。
万が一に備えて常日頃からバックアップを行うようにしましょう。
まめなバックアップは故障時だけでなく機種変更のときにも役に立ちますし、1回の作業量・時間が少なく済むようになるのでメリットだらけという点でもオススメです!!
対策3: LINE以外の連絡先を確保する
LINEは連絡先やトーク履歴の管理が複雑であり、水没後の手続きを間違えたために全てのデータが消えてしまう人もいます。
また、メールアドレス・電話番号・SNSアカウントのようにIDで管理できるような明確な接続手段も確立されていません。
以上のことより、LINEですべての連絡を管理してしまうのは非常に危険です。
メール・電話・住所など、万が一に備えて親しい人とLINE以外の連絡先を共有しておくことで、いざというときに心配をかけずに済むようにしましょう。
もし水没したらすべき2つのこと
注意していても思わぬ拍子に水没してしまうかもしれません。
もしも水没してしまったら、すぐに次の2つの対処をしましょう!
対処1: すぐに修理に持ち込む!
スマートフォンの内部は水に触れた瞬間から短絡や腐食が始まり、時間の経過とともに急速に進行します。
水没から持込までの時間が短ければ短いほど復旧の可能性は高まり、遅くなれば低くなります。
もしも水没してしまったら早急に修理店に持ち込んで対処してもらいましょう!!
対処2: 新しいスマホを準備しよう!
前述の通り、水没したスマートフォンを完全に直すことは不可能です。
仮に復旧したとしても、継続的な使用は望めません。
早急に新しいスマートフォンを準備して、大きな心配をかける前にメールや電話番号を覚えている家族や友達に一報連絡を入れましょう!!
スマホ修理王で水没修理をしよう!
スマホ修理王では、水没してしまったスマートフォンの修理を受け付けています!
「水没して電源がつかなくなった、、でもデータは欲しい!!!」
当店は基本的に年中無休で営業しております。諦めず、慌てず、そしてなるべく早く、ご相談ください。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
以上、スマホ修理王でした!
お問い合わせ / 店舗について
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修理成功例
スマホ修理王では多くの水没端末の起動復旧に成功しています!
iPhone 6 水没
HUAWEI P10 水没
機種ジャンル | |
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症状 | |
修理箇所 | |
修理店舗 | |
所在地 |
〒1500041東京都渋谷区神南1丁目20-8 パークウェイテラス 6階
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電話番号 | |
営業時間 |
10:00~19:00
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定休日 |
年中無休
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作業の結果、「修理不可」となった場合、分解作業料として3,800~5,800円かかります。
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