スマホが普及するにつれ、「おサイフケータイ」などスマホをかざすだけでデータ通信できるようになりました。こういった機能のもととなっているのが「NFC」なのです。私たちの生活に大きなメリットをもたらしてくれるものですが、NFCについてしっかりとした説明ができる人は意外と少ないのではないでしょうか?
そういった方に向け、ここではNFCについて解説していきます。
まずは、その概要と流れを確認しておきましょう。

スマホに搭載されているNFCとは?

交通系ICカードのSuicaやPASMOは、かざすだけでチャージしておいたお金が自動的に引き落とされる仕組みになっています。これにはNFCの技術が使われているのです。また最近では、NFCを搭載したクレジットカードも使われるようになってきました。
このように、NFCを使ってスムーズなお金のやり取りをすることで、私たちの生活はより便利なものへと変わっていきます。
NFCについて
NFCとは「Near Field Communication」の頭文字をとったもので、日本語に訳すと「近距離無線通信」という意味です。文字だけ見ると難しそうに思えますが、わかりやすい言い方をするならば「かざすだけで周辺機器と通信できる技術」ということです。
スマホをかざして電子マネーを決済すると聞くと、「おサイフケータイ」をイメージする人が多くいると思います。このおサイフケータイも、NFCの一種である「Felica」というICチップを用いられている決済サービスです。
FeliCaについて
日本の「おサイフケータイ」に使われているのは、国際標準規格のNFCチップではなくSONYが開発した「FeliCa」という日本独自のチップなのです。これはNFCの一種であり、「Type-F」とも呼ばれます。
2001年にSuicaで導入された後、ドコモの「おサイフケータイ」のサービス開始以降、NFCよりも通信速度が速いという長所もあってか、日本ではFeliCaが広く普及してきました。
NFC対応のスマホって?

調べ方
「自分のスマホはNFC対応なの?」と気になった人は、ステータスバーのクイック設定欄や設定画面の「無線とネットワーク」を確認してみましょう。NFC対応のスマホであれば、NFCのマークや設定欄が表示されます。また、機種によっては本体背面にFelicaのマークが記載されていることがあります。
それ以外の方法では、スマホのメーカー公式サイトにアクセスして、スペック情報から調べることも可能です。
iPhoneとNFC
NFCの技術は電子マネーやICカードだけではなく、iPhoneにも活用されています。「Apple Pay」を使えば、専用機器にかざすだけで決済が可能です。クレジットカードをWaletアプリに登録しておけば、買い物したときの支払いがスムーズになります。
また、「Apple Pay」と「モバイルSuica」を連携させておけば、Suicaの残高確認やチャージが、スマホひとつでできるようになり、通勤や通学が便利になります。
Appleが発売した紛失防止ガジェット「Air Tag」は、iPhoneを利用して位置と方向を検出する機能で知られていますが、実はNFCに対応しています。NFC対応のスマホ上部をAir Tagの白い部分に重ねると、シリアルナンバーやAir Tagの情報を提供するwebサイトへとアクセスできます。
AndroidとNFC
AndroidにはNFCではなく、FeliCaが搭載されています。iPhoneにはない機能を使うことができ、主な使用機会は「おサイフケータイ」と「Android ビーム」です。
おサイフケータイでは、クレジットカードと連携することで、スマホ決済ができるようになるだけでなく、電子マネーやクーポン、ポイントや会員証まで管理することができます。
また、Android ビームを使えば、FeliCa搭載のAndroid端末同士で写真や連絡先が簡単に送信できます。この機能はモバイル通信量を消費することなく、大きなサイズのデータもすぐに送れるのが特徴です。インターネットの環境がないときや、相手の連絡先を持っていないときなどには便利です。
こんなときに使っているNFC

NFC対応のスマホができることをまとめておきます。
どのようなシーンで使われているのか、改めて確認しておきましょう。
使用シーンは大きくわけて3つです。
スマホで簡単決済
スマホの専用アプリであらかじめお金をチャージしたり、クレジットを登録しておけば、NFCが搭載された機器にかざすだけで、簡単に決済ができます。もちろんスマホにNFCが搭載されている必要がありますが、この機能を使えば買い物の支払いだけでなく、電車に乗り降りする際の改札機にも利用できます。日常生活をスムーズにすることができます。
周辺機器とのペアリング
NFC搭載の機器同士であれば、パスワード不要で周辺機器とのペアリングが可能です。スマホやPCをWi-Fiに接続するときや、Bluetoothのスピーカーなどの機器に接続するときには、パスワードを設定する必要があります。しかしながら、スマホや周辺機器がNFCに対応していれば、スマホをかざすだけで簡単にペアリングすることができます。
データ転送
隣にいる友人に写真や動画を送りたいとき、わざわざメールやLINEを使わなくとも、Androidのスマホで「Android ビーム」を利用すれば、簡単にデータを転送することができます。転送したい写真やデータを選択し、共有メニューから「Android ビーム」を選択します。あとは、互いのNFCマークを重ね合わせた状態で待ちましょう。通信に成功すると端末が震え、「ビームしています」と表示されます。あとは自動でデータが転送されるので、スマホを離しても問題ありません。転送が全て終わると、互いの端末に「ビーム完了」と表示されます。
今後のNFCはどうなる?

モノがインターネット経由で通信するという意味のIoT(Internet of Things)、つまりは「モノのインターネット」がさらに発展すると予測されています。そうなると、決済だけでなく様々な場面で、NFCやFeliCaが使われるようになるでしょう。
私たちの日常生活に、NFCがより深く関わってくるようになります。例えば、家のドアにこの技術が導入されれば、鍵を使わずにスマホひとつで開閉が可能になります。
すでに物流業界では、商品の管理をするためのRFIDとしてNFCが使われています。今後も多くの分野で利用される機会が増えていくでしょう。
キャッシュレス化が進む現在において、そして更なる発展を遂げるであろうIoTの分野において、NFCやFeliCaは欠かすことのできないものとなるでしょう。現在、NFCの規格は複数あります。そのため、不便な点もありますが、互換性を持たせるための使用開発が進めば、より便利なものへと変わっていくことでしょう。
NFCを活用して、より豊かな生活を

このように、私たちの生活と関わりのあるNFCやFeliCaですが、まだまだ知られていないことは多くありますね。今後、技術が発展していけば、より密接に私たちの生活に関わってくるようですね。
NFCとFeliCaの現在と、今後予想される発展を改めて確認しておきましょう。
①スマホに搭載されているNFC、日本で広く普及しているのはFelica
②iPhoneに搭載されているのはNFC、Androidに搭載されているのはFeliCa
③NFCを使ってできること
・スマホで簡単決済
・周辺機器とのペアリング
・データ転送
④IoT(モノのインターネット)の発展には、NFCの技術が欠かせない
⑤NFCが使いやすい社会になれば、私たちの生活はより便利になることが予想される以上、ポイントとなるのは5つです。
NFCの技術が発展し、私たちの生活がより便利になることを期待しましょう。
この記事の監修者
1983年大阪府生まれ。OA機器販売営業、インターネット広告代理店のマーケティング職・新規事業開発職などを経て、2015年4月 株式会社ヒカリオを同社代表と設立。iPhone修理事業の担当役員として商業施設を中心に延べ14店舗(FC店含む)の運営に携わる。2019年7月 iPhone修理事業の売却に伴い株式会社ヒカリオを退職。2019年10月 株式会社フラッシュエージェント入社。「スマホ修理王」の店舗マネジメント及びマーケティングを担当。2020年4月 同社取締役に就任。

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